北京大興国際空港が開港、年間利用者1億人見込む―中国

人民網日本語版    2019年9月26日(木) 15時50分

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7回にわたる全プロセスシミュレーション演習と3回にわたるテスト飛行を経て、北京大興国際空港が25日、ついに開港を迎えた。

7回にわたる全プロセスシミュレーション演習と3回にわたるテスト飛行を経て、北京大興国際空港が25日、ついに開港を迎えた。同日、運営開始セレモニーが執り行われ、習近平中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)がセレモニーに出席し、北京大興国際空港の運営開始を宣言した。人民網が各社の報道をまとめて報じた。

全プロセスでセルフ化・ペーパーレス化を実現


大興空港には、約400台の自動チェックイン機とセルフ荷物預け機が設置されている。それらを利用すれば、パネルをタップして必要な情報を入力し、身分証を読み取るだけで、搭乗券がプリントされる。その後、手荷物をセルフで預ける時に、荷物にRFIDタグを貼ると、スマホで荷物がどこにあるかを確認することができる。保安検査ゲートには顔認証システムなどのスマート新技術が導入されており、ターミナルビルに入ってから、搭乗口までの全プロセスでセルフ化、ペーパーレス化を実現している。

一番遠い搭乗口でも8分で到着


保安検査を受け、空港ターミナルビルに足を踏み入れた後、旅客は複雑な迷路のような通路を歩く必要はない。保安検査場から出ると、そこには5本の通路があり、その真ん中に立てば、全ての通路の突き当りまで見える。一番遠い搭乗口でもそこから約600メートル、徒歩約8分の距離となる。

その他、空港には、スターバックスやマクドナルド、ブルーフロッグといった中国国内外の大手飲食ブランドのほか、小大董、西部馬華、陽陽中国飯といった北京ブランドや地元・大興の飲食店など、合わせて90店舗が入っており、旅客は自分の好みに合わせて、おいしい食事を楽しむことができる。

濃い霧でも着陸可能


大興空港は開港と同時に、国際民間航空機関(ICAO)が定めるカテゴリーIIIBの計器着陸装置(ILS)を使った着陸能力とヘッドアップディスプレイ(HUD)に基づく滑走路視距離観測装置(RVR)の75メートル離陸能力、4級のA-SMGCS(先進型地上走行誘導管制システム)を備えた空港であり、この3つの基準をクリアしているのは、中国国内では同空港だけだ。華北空管局大興空管センター・管制運行部の彭鵬副部長によると、「今後、周辺の高速道路が封鎖されるほどの濃い霧などが発生しても、滑走路の視程が75メートル以上であれば、IIIBの基準を満たしている航空機とクルーであれば、大興空港に着陸することができる」という。

自然にやさしいターミナルビル


2017年11月、北京大興国際空港のターミナルビルは、「グリーンビルディング」3つ星、省エネビルディング3Aの認証を取得した。中国で省エネビルディング3Aの認証を受けたのは同ターミナルビルが初めてだ。

北京大興国際空港のターミナルビルのエネルギー消費は、同様の規模の空港のターミナルビルと比べて20%少ない。毎年排出される二酸化炭素も2万2000トン少なく、それは119万本の木の植樹、標準炭8850トンの節約に相当する。

また、空港内で使用されるサービス車両のうち、新エネ車の使用が可能な場合は全て新エネ車を使用している。たとえば、南方航空が大興空港で使う車両の70%が新エネ車。東方航空が使う車両の47%も新エネ車で、うち、シャトルバスとファーストクラス・ビジネスクラスを対象としたサービス車両は全て新エネ車だ。また、ターミナルビル内の60%のエリアも太陽光を採用している。

北京市内から「20分」の距離


大興空港は北京市内とどれくらい離れているのだろうかという点について、大興国際空港管理センターの孔越副総経理は、「首都国際空港は天安門から約26キロで、大興空港は46キロ。しかし、大興空港が『遠い』わけではない」と説明する。

なぜ「遠い」わけではないのだろうか?それは、地下鉄空港線に乗れば、草橋と空港は19分間の距離で、北京と雄安新区を結ぶ京雄都市間鉄道に乗れば、北京西駅と空港は約20分の距離だからだ。さらに、車で大興空港高速を走れば、南五環から空港までもわずか約20分だ。


安全と安定、秩序を確保するため、開港直後は、発着便の数を少なくするほか、関係する中国の航空会社の移転を、2022年の北京冬季五輪までに段階的に進める計画だ。現在、航空会社16社が2019年の冬・春シーズンに大興空港に乗り入れることが決まっており、116路線が開通する計画。うち、国内線が101路線、国際線が15路線。世界の112空港と繋がり、そのうち、中国国内空港が97空港、海外の空港が15空港となっている。

計画では、大興国際空港の利用者目標は、2022年が延べ4500万人、2025年が延べ7200万人。最終的には、年間利用者数延べ1億人を見込んでいる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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