今年1-5月の実質賃金、16年前よりも低い水準に―台湾

Record China    2013年7月24日(水) 23時21分

拡大

23日、台湾主計総処の統計によると、台湾の1カ月あたりの平均労働時間は172時間を超え、物価上昇分を差し引いた今年1-5月の実質賃金はわずか4万8725元(約79万円)と、1997年の水準(4万9009元・約79万5000円)をも下回った。写真は台北駅。

2013年7月23日、台湾主計総処の統計によると、台湾の1カ月あたりの平均労働時間は172時間を超え、物価上昇分を差し引いた今年1-5月の実質賃金はわずか4万8725元(約79万円)と、1997年の水準(4万9009元・約79万5000円)をも下回った。台湾の中国時報が伝えた。

統計によると、台湾の1-5月の物価上昇指数は1.44%、物価上昇分を差し引いた1-5月の実質基本給は平均3万6774元(約59万6000円)、実質賃金(残業手当やボーナスを含む)は平均4万8725元(約79万円)で、両者はいずれもここ4年来の最低となった。実質賃金だけを見ると、16年前の水準すら下回っている。

▽下半期は人材募集がペースダウンか

主計総処・国勢調査処副処長の陳憫(チェン・ミン)氏は、「実質賃金が16年前以下の水準となった主な原因は、メーカーが年初に年末賞与、業績賞与を減額したため。基本給以外の給与(残業手当てやボーナス)を見ると、1-5月はわずか1万2214元(約19万8000円)で、昨年同期と比べ、マイナス4.88%の大幅減となった」と分析する。

奇妙なのは、失業率が上昇し、賃金が低下しているにもかかわらず、7割以上の企業が人材不足に悩んでいる点だ。

104資訊科技集団マーケティング部の陳力孑(チェン・リージエ)氏は、「上半期に人材募集を行った企業のうち、今に至るまで73%の企業が人材を獲得できていない。ある調査によると、企業の25%は下半期に景気が停滞すると見ている。こうした背景をふまえ、上半期は『業務拡大に伴う人材募集』だったのが、下半期は『欠員補充のための人材募集』になると見られ、就職機会の増加はペースダウンすると思われる」と語る。

▽3K職は賃金が高くても人材不足

台湾の求人サイト「1111人力銀行」の広報担当・李大華(リー・ダーホア)氏は「企業が人材不足に悩んでいるが、これは企業側が欲しい人材と、求職者が希望する職位に違いがあるため。求職者の多くは、条件が簡単で比較的楽な仕事を好むため、『きつい』『汚い』『危険』の3K職は、賃金を高く設定しても人材不足に悩まされている」と指摘する。(提供/人民網日本語版・翻訳/ SN・編集/武藤)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携