Record China 2019年9月5日(木) 12時10分
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4日、米華字メディア・多維新聞は、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が刑事事件容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を表明した背景について考察する記事を掲載した。写真は香港。
2019年9月4日、米華字メディア・多維新聞は、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が刑事事件容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を表明した背景について考察する記事を掲載した。
記事は、4日に同長官が改正案の撤回を発表したことについて「これで状況が緩和されるのかは分からないが、香港政府や中国本土政府は依然として冷静さを保っている」と説明。3日の中国国務院香港・マカオ事務弁公室の記者会見にて同弁公室の報道官が条例案の撤回について明確なコメントを避ける一方で「暴力的な騒乱の制止、秩序の回復」が今の香港に最も求める点であると発言したことを伝えている。
そして、同長官は本土側の意向を認識しており、比較的穏便な方法で事態の収束を図ろうとしたとの見解を示すと同時に、「さらに言えば、デモ群衆による訴えの分裂に乗じて講じた措置で、群衆を分解させようとしたもの」と評した。
記事は、今回の改正案撤回は香港政府が香港問題処理に対する誠意を示したとする一方、「単に改正案を撤回しただけではすべての状況が一転するわけではない」と指摘。「あくまで問題解決に向けた最初の一歩であり、秩序の回復が実現したとしても、デモによって明るみに出た香港の経済や市民生活、若者の生存環境など深層の構造的問題の解決には至らない」としている。
さらに、「同長官は香港が抱える主な問題点をすでに認識し、対話の場を設けて解決の道を模索することを約束したが、今起きている問題は歴代の行政長官がすでに認識し、改革を試みたものの頓挫してきたものばかりだということを理解できていない」と論じた上で、真に解決するにはどうしたらいいかを、香港政府、中国政府共に考えなければいけないとの見方を示した。(翻訳・編集/川尻)
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