2019年8月30日、参考消息網は米メディアの報道を引用し、「トランプ大統領が米企業に中国撤退を強制すれば、ゼネラルモーターズ（GM）は数十億ドルの損失を出すことになる」と伝えた。

27日付で米メディアのUSAトゥデイが報じたところによると、車の分野に詳しい米国の市場経済学者は「中国撤退を余儀なくされた場合、真っ先に被害に遭うのはGMだ。同社は今後の潜在的成長力を失うことになる」と警鐘を鳴らした。

記事は、「中国撤退はGMにとってグローバル戦略と利益への大打撃を意味する。2018年、GMの中国法人は同社全体に20億ドル（2228億円）貢献しているのだから」と伝えている。同社の売り上げの43％は中国で上げられたものだという。

記事によると、トランプ大統領が米国企業に撤退を要求している現状について、GMは「われわれは米中が積極的な貿易パートナーシップを発展させ、両国が持続可能な貿易政策を追求するよう希望する。両国が活力に満ちた自動車業界を重視していると信じている」との声明を出している。

記事はまた、ミシガン大学の元教授が「トランプ大統領が本当にこのような措置を取れば、長期間に渡り訴訟の嵐に巻き込まれるはずだ。彼がこれまでにないほどに権力を行使する結果は企業に大きな傷を負わせるだけだ」と指摘したことを紹介している。

記事はこの他、「トランプ大統領のこの態度は人々の注意を引くため交渉戦術ではないか」とも伝えているが、元教授は「企業の未来に不確実性を増大させた」とコメントしているという。（翻訳・編集/和田）