Record China 2019年8月31日(土) 21時20分
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29日、広州日報は、速度超過と信号無視をしながら市街地を「爆走」したタクシー運転手が、重い処罰を受けなかったどころか称賛される出来事があったと報じた。
2019年8月29日、広州日報は、速度超過と信号無視をしながら市街地を「爆走」したタクシー運転手が、重い処罰を受けなかったどころか称賛される出来事があったと報じた。
8月22日の昼すぎ、広東省広州市の人民路上で赤いタクシーがしきりにクラクションを鳴らしつつハザードランプを点灯させたまま、速度超過と信号無視をしながら走行していた。しかし運転手の夏訓華(シア・シュンホア)さんは反省の色を見せず、警察当局も夏さんを処罰しないことを決め、乗客からは大いに称賛された。
なぜなら、夏さんは産気づいた妊婦をいち早く病院に送り届けるため、各種の「違反」をしていたからだ。その日、同市内のある団地に住む妊娠38週の陳(チェン)さんは急に産気づき、付近の道路でタクシーを拾った。そのタクシーを運転していたのが夏さんだった。
乗車した陳さんは顔面蒼白で、すでに破水していた。夏さんは、体を横たえて「もう生まれる…」と力なくつぶやく陳さんを一刻も早く病院に送り届けるべくタクシー走らせた。しかし、ナビゲーションには目的の病院までは42分以上かかると表示が。そこで夏さんは警察に110番通報して状況を説明し、車のナンバーと予定ルートを知らせ、安全を確保した状態での速度超過の許可をもらった。
警察から「お墨付き」を得た夏さんは、一瞬の躊躇もなくギアを入れ、車を加速させる。クラクションを鳴らし、ハザードランプを点灯させながら最高時速102キロという猛スピードで市街地を駆け抜けた。
しかし、最後の段階になって道路が渋滞。「妊婦の泣き声を聞いて、ますます焦りを感じた」という夏さんだったが、幸い現場で交通整理をしていた警察官を発見。事情を説明して道を空けてもらうよう要請した。承諾されると、夏さんは救急電話をかけて病院にスタンバイを要請。そして3分後には警察官の先導により渋滞を抜け、無事病院にたどり着いた。
陳さんはその後、無事に出産し、夕方には家族からその知らせとともに感謝の声がタクシー会社に届けられた。陳さんはホッと胸をなでおろすとともに「自分は自分の責務を果たしただけ」と殊勝に語った。(翻訳・編集/川尻)
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