Record China 2019年10月12日(土) 14時10分
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物別れに終わった北朝鮮の非核化をめぐる米朝実務協議について、韓国各紙は「今年2月の米朝首脳会談の決裂に対する北朝鮮流の仕返し」「金正恩委員長には核放棄の意思ないという明白な事実を直視すべきだ」などと指摘した。写真は北朝鮮。
物別れに終わった北朝鮮の非核化をめぐる米朝実務協議について、韓国紙は「今回の決裂は今年2月の米朝首脳会談の決裂に対する北朝鮮流の仕返しとみられる」との見方を示した。別の韓国紙は「(朝鮮労働党の)金正恩委員長には核放棄の意思ないという明白な事実を直視すべきだ」と指摘した。
スウェーデンのストックホルムで5日に行われた米朝実務協議後、米国務省のオルタガス報道官は声明で「米国は創意的なアイデアを持ってきて、良い議論ができた」と述べた。これに対し、北朝鮮首席代表の金明吉・外務省巡回大使は声明を発表し、協議が決裂したと表明。「米国はこれまで柔軟なアプローチと新しい方法、創造的な解決策を示唆して期待を高めたが手ぶらで現れ、われわれを大きく失望させ、交渉の意欲を下げた」と非難した。
さらに金大使は帰国の途中の経由地である北京で、「今後の会談は米国側にかかっている」と強調。「米国の方で十分な準備ができていなければ、どんなむごい事変が起きるか分からない」とも脅した。
北朝鮮の対応について、東亜日報は「今回の実務者協議の決裂は今年2月ハノイ会談の決裂に対する北朝鮮流の仕返しとみられる」と説明。「トランプ米大統領がハノイで北朝鮮に廃棄すべき施設のリストを突き付けて交渉の土俵を揺さぶったように、北朝鮮も今回は米国が示した『クリエイティブなアイデア』や柔軟な姿勢に、探りを入れては要求内容のハードルを大きく上げることで、あたかも借金の返済を催促するかのように前金から払うよう迫る態度で交渉の土俵を揺さぶった格好だ」と言及した。
今後に関しては「こうした手法を使って北朝鮮が何を狙っているのは明らかだ。収穫のない実務者協議は飛ばして、首脳同士の直談判イベントに持ち込もうとしているのだ。北朝鮮は当面、さらなる実務者協議を拒否しながら強気の態度を保つ可能性が高い」とみている。
朝鮮日報は「金正恩委員長には『核放棄の意思がない』という明白な事実を直視すべきだ」との社説を掲載。「北朝鮮にそもそも非核化意思がないことを改めて確認したことが、今回の交渉の成果と言えば成果だろう」と述べた。
その上で「韓米が何をどうしようと、金正恩委員長が核保有の夢を捨てることはない。韓米のあらゆる安保戦略はこの明白な現実を土台にして立てなければならない」と主張。「北朝鮮との交渉を続けはするものの、唯一のテコである制裁を強化する一方で、北朝鮮の核を無用の長物にする実質的な軍事的対応策も合わせて立てるべき」などと訴えた。(編集/日向)
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