明代の唐伯虎「絵巻」、11億円超の史上最高値で落札―中国メディア

Record China    2013年6月8日(土) 10時0分

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7日、中国明代の著名な文人・画家の唐伯虎による絵巻「松崖別業図巻」がオークションに出品され、唐伯虎の作品の中で史上最高値を記録した。

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2013年6月7日、揚子晩報によると、中国明代の著名な文人・画家の唐伯虎(タン・ボーホー、1470−1523)による絵巻「松崖別業図巻」がオークションに出品され、2400万元(約3億7680万円)の開始値からスタートし、40回もの入札価格の更新を経て、最終的に6200万元(約9億7350万円)で落札された。手数料を含めると、7130万元(約11億1990万円)に上り、唐伯虎の作品の中で史上最高値を記録した。

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この絵巻は、清朝の西太后が家臣に賞賜(しょうし)したことで民間に流れ、最終的に民国時代の財長(金融担当大臣に相当する官職)を務めた宋子文(ソン・ズーウェン)の所蔵となった。「松崖別業図巻」はこれまで5人の所蔵家の手に渡り、各地を転々としてきた。オークションに出品される前、この伝説的な絵巻は唐伯虎の故郷の地である蘇州市で展示され、鑑賞した人々から絶賛の声が上がっていた。

■「隠居」を主題とした「松崖別業図巻」、過去には所蔵家5人の手に

唐伯虎の絵巻「松崖別業図巻」は今回のオークションで最も注目を集めた出品物だ。祝允明(ジュウ・ユンミン)、文徴明(ウェン・ジョンミン)、徐禎卿(シュー・ジェンチン)と並んで「呉中の四才」と呼ばれた唐伯虎が描いた「松崖別業図巻」の絵巻は、高さ32cm、横幅124cmで、水墨画に色がつけられている。絵には、遠くにうっすらと見える山にしとしとと降る雨、山の崖下に建てられた簡素な家、互いに引き立て合う緑が映える松や翡翠色の竹、母屋の前で待機する子供、煮られたお茶の若菜、一杯のお茶、川沿いの草葺(くさぶき)の東屋に横たわり、物思いにふける主人の姿が描かれている。

この田舎の別荘での隠居生活を主題としたこの絵は、唐伯虎が明代の大臣・方良永(ファン・リアンヨン、号は松崖)のために描いたもの。明代の内閣首輔(現内閣総理大臣に相当する官職)の李東陽(リー・ドンヤン)や楊一清(ヤン・イーチン)の題字と跋(ばつ)も記されている。1745年に編さんされた清朝の内府が所蔵する歴代の書画を著録した「石渠宝笈」に記載された後、この絵は宋末元初の文人画家・銭選(チエン・シュエン)の「浮玉山居図巻」と共に、西太后から清朝末期の軍機大臣(現在の国防総長に相当する官職)の孫毓●(●はさんずいへんに文、スン・ユーウェン)に賞賜された。孫毓●が1889年に亡くなると、所蔵品の一部が流失した。うち銭選の「浮玉山居図巻」や湯叔雅(タン・シュウヤー)の「羅浮香夢図軸」、唐伯虎の「松崖別業図巻」などは浙江省の王紹延(ワン・シャオイエン)の手に渡った。その後、この「松崖別業図巻」は杭州の所蔵家・王徳溥(ワン・ダープー)の手に渡り、さらに王徳溥から宋子文の手に渡った。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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