日本発の「水滸伝」劇場版、無謀ともいえる再編集に挑んだ男が語る秘話!

Record China    2013年5月31日(金) 17時11分

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25日に公開された映画「劇場版 水滸伝」。全86話に上る中国のドラマをオリジナル版とし、総尺3870分もの本編映像から、102分のダイジェストにまとめたプロジェクトは、一体どのようにして完遂されたのか?写真はドラマ「水滸伝」の1シーン。

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2013年5月25日、映画「劇場版 水滸伝」が公開を迎えた。これは全86話にのぼる中国のTVドラマを、日本独自の編集版として、主要な登場人物にしぼって再校正した作品だ。

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オリジナル版のドラマは構想10年、総製作費55億円を投下した歴史スペクタクルの至宝「水滸伝」。6月5日のDVDリリースを前に、総尺3870分もの本編映像から102分のダイジェスト版を作りだすという映画プロジェクトは、一体どのようにして完遂されたのか?編集を担当した吉井康浩氏に、担当することになった時の率直な感想を聞いた。

吉井氏:「気が遠くなりました。個性溢れるキャラクターがたくさんいて、それぞれにストーリーがあり、まとめるのは容易ではない。100分でおさめられるのか?多くのファンがいるこの作品に、自分が泥を塗ってしまわないか?大役を果たせるのか?お声掛けいただいてすぐ、企画担当者さんが悪徳官吏の高●(●=にんべんに求)に見えました」と冗談交じりに当時の心境を語った。

膨大な映像をまとめあげる作業は困難を極めたに違いないが、どのようなところから着手していったのだろうか。

吉井氏:「まず企画担当者と打ち合わせをして、この壮大な物語の見せ場や見所を考え、キーワードを絞っていきました。キーワードに当てはまる人物として、人気の高い林冲と魯智深を中心にストーリーを描こうと決めました。他にも武松、李逵など外したくない好漢たちがいて、本当に悩みました」。

取捨選択の判断基準はどのようなところにあったのか。

吉井氏:「できるだけ説明語りで済ませず、登場人物たちのセリフやアクションでストーリーを伝えないとならない。そこで、キャラクター自身による説明的な台詞を抜き出しています。そして、アクションシーンも好漢たちの出会いのきっかけになるものなどを選んでいます」。

同作が日本で劇場公開されるニュースは現地の中国でも報道され、大きな話題になった。これについて吉井氏は、「驚きました。果たして中国の人が観たら何と言うだろうかと興味があります」と語った。(編集/ENE)

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