Record China 2019年7月13日(土) 11時20分
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8日、韓国・京郷新聞は、月に豊富にあるエネルギー「ヘリウム3」が注目され、世界各国が探査を急いでいるが、韓国の宇宙計画では「後回し」にされていると伝えた。写真はソウル。
2019年7月8日、韓国・京郷(キョンヒャン)新聞は、月に豊富にあるエネルギー「ヘリウム3」が注目され世界各国が探査を急いでいるが、韓国の宇宙計画では「後回しにされている」と伝えた。
ヘリウム3は1グラムで石炭40トンに匹敵するエネルギーを放出する。月面の埋蔵量は100万トンと推測され、これは地球全体に1万年間にわたりエネルギーを供給できる量だという。また、ヘリウム3による核融合発電は放射能を排出しない。
記事によると、科学界は2000年代の初めからヘリウム3に関心を持つようになったが、米国やロシア以外に月面に着陸可能な技術を持つ国もなく大きく注目はされてこなかった。しかし最近は石油の枯渇が近づき、ヘリウム3の潜在的価値が以前よりも高まる中、中国やインド、日本という「新興宇宙強国」が月に行く力を確保したことで「状況が変わった」という。インドが今月打ち上げを予定している月探査機の主な任務はヘリウム3採掘の可能性を確かめることにあると伝えられており、「これで具体的な成果が出ればヘリウム3への関心はさらに高まるだろう」と記事は指摘している。
しかし韓国政府の場合、18年に打ち出した「第3次宇宙開発振興基本計画」に「無人月探査基盤、未来宇宙資源採掘の力量確保」という項目はあるもののヘリウム3についてはこれという言及がない。韓国の科学界には「ヘリウム3採掘の可能性についての言及は時期尚早だ」という声もあるという。核融合科学界関係者は「ヘリウム3が供給されれば、核融合発電のための重要な選択肢が一つ増えることになる」としながらも、「いつ地球に入ってくるか分からないヘリウム3の研究は現実的には難しい」と述べているという。
ただ一方で「ヘリウム3への関心が高まっている現状を看過してはいけない」との指摘もあるという。地球物理科学界関係者は「韓国宇宙開発の一つの目標として、ヘリウム3の採掘を模索する必要がある」と訴え、「苦労して月面で採取したヘリウム3のサンプルを韓国に無条件で提供してくれる国がある可能性は低い」と話したという。
記事は最後に「20年代には月で国家間競争が始まるのは明らかなのにもかかわらず、韓国の月探査計画には資源採掘のような『未知の土地を積極的に占有・開発しよう』という試みがみられない」と懸念を示している。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「そんなに優先すべき重要なこととは思わない」「スコップで掘るのか?。月がどうとか言ってる場合か?。日本の経済報復にも無策なのに」「月を気にしてる場合じゃないだろ。まずは日本の対応に力を入れろ」「日本が輸出を制限した3品目も作れなくて大騒ぎなのに、月探査なんて」「ロケットも米国の許可がないと造れない国なのに、何が月探査だ」など批判的な声が殺到している。
また「ユナイテッドコリアとして、北のロケット技術と南の核融合発電技術を合わせて、ヘリウム3を確保するのはどう?」「人間たちよ、月まで棄損しようとするな。月がなければ人間の寿命は半分になる。月があるから、人類の幸福もあるのだ」「果たして人類は1万年後も存在するだろうか?」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)
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