Record China 2019年7月1日(月) 9時0分
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28日、北京日報は、欧州大手スーパーマーケットの仏カルフールが中国から撤退する理由について分析する記事を掲載した。写真はカルフール。
2019年6月28日、北京日報は、欧州大手スーパーマーケットの仏カルフールが中国から撤退する理由について分析する記事を掲載した。
記事は、「先日、カルフールが、中国小売大手の蘇寧易購に株の8割を売却することが明らかになった」ことを指摘。「残り20%も中国企業に売却する意向を示しており、中国事業から完全撤退することを意味している」とした。
記事は、1995年に中国市場に進出したカルフールについて、「量産化した製品と快適な買い物環境、先進的な管理経験で業界をリードし、06年には中国全土で100店舗を超え、名実ともに小売業の覇者となった」と紹介した。
しかし、経済や技術の急速な発展や生活水準の向上に伴い、中国の商業環境も大きく変化したと指摘。ECサイトやモバイル決済が普及したことで、多くの人は「ネットで買い物をし、簡単に価格を比較」することができ、「スマホで注文し、すぐに届く」ことに慣れた消費者は、スーパーで並んで買い物をすることがなくなったと分析した。
その上で、「こうした状況の中で企業は厳しい挑戦に直面している。ネットという遺伝子がなく、変化を好まない企業は容赦なく淘汰(とうた)される。カルフールは、11年ごろから業績に陰りが見え始めたが、13年になってようやくネットショップをオープンし、15年に配送センターを作った。『送料無料、次の日に商品到着』が標準となっていた中で、カルフールの送料と配送速度は競争力がなかった。大企業は往々にしてもともと持っている得意分野にこだわるため、発展チャンスを失ってしまう」と分析した。
そして、「カルフールの衰退は、中国の風土に適応できなかったのではなく、変化の速い時代において市場の変化にすぐに適応できず、経営戦略を調整できなかったことにある」と指摘。カルフールの撤退は、「どんな企業であっても、かつて一世を風靡(ふうび)した企業だろうと近年急激に発展した企業であろうと、例外なく市場の試練、消費者の選択に直面する。かつての栄光が勝ち続ける理由とはならず、地位も勝利を左右するものとはならない」と論じた。
続けて、変化の速い時代であるため、「せっぱ詰まってから考えを変える」のでは遅く、「早いうちに変化すること」が求められていると指摘。「一度苦労すれば後は楽になり、心配はいらないということはなく、突破できない限界も存在しない」と論じた。そして、5G時代を迎える中でこの先どんな変化が生じるかを予測することはできず、ただ、「快適さの中に浸っていると出遅れ、最終的にはチャンスを逃すことだけは確かだ」と結んだ。(翻訳・編集/山中)
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