Record China 2013年5月22日(水) 17時55分
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20日、露メディアが「中国が独自の衛星測位システムである“北斗”のアジア市場におけるシェアを拡大している」と伝えた。写真は2012年10月、四川省の西正衛星発射センターで、「北斗」16号機を搭載して打ち上げられたロケット「長征3号」。
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2013年5月20日、ロシアの国際ラジオ放送ボイス・オブ・ロシア(VOR)電子版は、「中国が独自の衛星測位システム『北斗』のアジア市場におけるシェアを拡大し続けている」と伝えた。タイ、ラオス、ブルネイ、ミャンマーに続いてパキスタンも「北斗」システムを採用することが報じられている。中国・環球時報の21日付の報道。
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タイとパキスタンは、米国にとってはアジア地域における戦略的パートナーだが、この両国は米国製のGPS(全地球測位システム)ではなく中国の「北斗」導入を選んだ。パキスタンの軍関係者によれば、対米関係が悪化した際にはいつでもGPSの利用を遮断されるリスクがあるため、中国のシステムを採用したのだという。つまり、パキスタンは「北斗」の軍事利用を認めたような形だ。
中国共産党中央政治局委員で中国共産党中央軍事委副主席の範長龍(ファン・チャンロン)氏も、「『北斗』は軍事目的、民間目的ともに用いられる」としている。ロシア極東研究所のヤコブ・ベルゲル主任研究員も、「現代の戦争は衛星による測位が大前提となっており、軍事目的に使用できるということは最高の宣伝材料だ」と指摘している。
「北斗」の開発費は250億ドルに上るとされ、軍事利用を目的とする海外諸国へ販売すればプロジェクトの投資回収率を大幅に高めることができる。同時に、パートナー国との軍事的協力関係を強化することにもなり、米国の「アジア回帰」政策に対抗する中国の戦略的潜在力を高めることになると、記事は伝えている。(翻訳・編集/岡田)
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