Record China 2013年5月5日(日) 21時35分
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3日、中国・浙江省の病院で集中治療を受けていた鳥インフルエンザの感染者のうち10人が全快し、この日退院を迎えた。写真は同病院。
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2013年5月3日、中国・浙江省の浙江大学医学院付属第一医院で集中治療を受けていた鳥インフルエンザ(H7N9)の感染者のうち10人が全快し、この日無事退院の運びとなった。これにより、同省の感染者46人のうち、19人が回復した。4日付で銭江晩報が伝えた。
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退院した10人の患者の年齢は50代から60代がほとんど。一時は重篤な状態に陥った彼らだが、専門医師らの懸命の治療で病魔を撃退することが出来た。10人のうちの1人、曹(ツァオ)さんは退院に特別な感情を抱いているという。彼は今回の鳥インフルエンザ感染者のなかで唯一、人工肝臓と人工肺を有した重症患者であった。
今年3月26日、江西省から家族を連れて現地に出稼ぎに来ていた曹さんは、のどの痛みを感じたため近くの診療所を訪ねた。そこで風邪だと診断され、簡単な点滴を打ったという。風邪薬も数日服用したが、症状は改善されなかった。31日に曹さんは妻と市場へ行き、ニワトリを1羽購入。しかし、ニワトリを触ったのは妻だけで、調理をしたのも妻だった。その肉は曹さんをはじめ、一家全員が食べた。
4月7日、曹さんは高熱を出したが、報道されている鳥インフルエンザに感染したとは思っておらず、熱が少し下がると故郷の江西省に用事のため帰省することに。しかし、そこで曹さんの病状は一気に悪化。咳や息苦しさ、嘔吐に襲われたため、救急車で浙江省杭州市に搬送された。
4月12日、検査の結果、曹さんは鳥インフルエンザと診断された。この時すでに彼の両肺機能は完全に悪化しており、呼吸困難に。ショックにより血圧も下がり、危篤状態に陥ったという。しかし、隔離病棟での5日間の集中治療により奇跡的に回復。この日、曹さんは感激の涙を流しながら、医師たちへの感謝の言葉を繰り返していた。
曹さんが鳥インフルエンザに感染したといううわさが広まると、曹さん夫婦が部屋を借りていた大家は曹さんの妻に引っ越すよう求めた。曹さんの妻は仕方なくこれに応じたが、治療した医師たちは「退院した患者たちから鳥インフルエンザに感染することはない。彼らの血液は今後の治療に大きく役立つ。どうか善意を持って彼らに接してほしい」と呼びかけている。(翻訳・編集/本郷)
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