Record China 2019年6月2日(日) 9時20分
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米国のトランプ大統領と安倍晋三首相は4、5月と首脳会談を重ねた。トランプ大統領は6月末のG20でも来日する。「揺るぎない日米関係」を誇示する日本を中国メディアは「トラの威を借るキツネ」と皮肉っている。
米国のトランプ大統領が5月末、令和初の国賓として招かれた。安倍晋三首相は4月に訪米したばかり。トランプ大統領は6月末に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議でも来日する。首脳会談を繰り返し、「揺るぎない日米関係」を誇示する日本を中国メディアは「トラの威を借るキツネ」と皮肉っている。
安倍首相がトランプ大統領の来日を締めくくる舞台として海上自衛隊の護衛艦「かが」を選んだのは、海洋進出を強める中国を念頭に、揺るぎない日米同盟を強く印象付けるためだ。首相は「日米両国の首脳がそろって自衛隊、米軍を激励するのは史上初めてのことだ」と述べ、同艦を改修して米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35Bを運用する計画に触れた上で「地域の平和と安定に一層、寄与していく」と訴えた。
トランプ大統領はその後、米海軍の強襲揚陸艦「ワスプ」の艦上で行った演説で、米軍将兵を前に「力による平和」の考えに基づき、「世界最強」の米軍が地域や地球規模の安全保障に寄与していくと言明。日本がF35を105機導入する計画を改めて取り上げ、「同盟国では最大の機数となる」と評価した。
中国網は日米首脳が毎月のように顔を合わせる理由について「日本はまず、揺るぎなき日米関係をアピールすることで、トラの威を借るキツネになる。次に頻繁な首脳の交流により、貿易および地域協力で生じうる摩擦を和らげ、通商の利益の最大公約数を求める」と説明。「日本の外交はとどのつまり『地球儀を俯瞰(ふかん)する外交』であり、周辺外交と経済外交もこの大きな外交の需要に合致しなければならない。対米外交は日本の外交の主軸として色あせていない」との見方を示した。
一方で記事は今回の訪問を象徴的なものと再三強調しているトランプ大統領には「別の中心的な目的がある」と指摘。「東京に到着した夜、米日のビジネス界関係者との夕食会に出席した時の態度を見ても、トランプ氏が高い値段を吹っかけていることが分かる。トランプ氏は何気ない様子で、米日貿易交渉が一日も早く良い結果を出すことを願うとし、日本に対米貿易黒字を削減するよう促した」と伝えた。
さらに「トランプ氏は貿易問題で一日も早く日本を攻め落とすと同時に、外交と軍事で日本をほめ殺ししようとしている」と言及。「これはまず、日本を中国に過度に接近させないためだ。次に朝鮮やイランの核問題などで日本にさらに貢献させるためだ。北東アジアの重要問題で孤立する日本の顔を立て、チャンスを与える。より重要なことは自国の関連問題における駒を増やすことだ」と論評した。(編集/日向)
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