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最も稼ぐキャラはピカチュウ、カワイイ経済確立―中国メディア

人民網日本語版    2019年5月29日(水) 14時30分

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世界で最も稼ぐ2次元のキャラクターは何か。ピカチュウだ。

世界で最も稼ぐ2次元のキャラクターは何か。20後(1920年代生まれ)のミッキーマウスか、70後(1970年代生まれ)のハローキティやマーベル・シネマティック・ユニバース(架空の世界)のスーパーヒーローたちか。正解は90後(1990年代生まれ)のピカチュウだ。北京日報が伝えた。

最近は実写版映画「名探偵ピカチュウ」が好調で、世界的人気コンテンツ・ポケットモンスターの主役キャラのピカチュウは、押しも押されもしないネットの人気者だ。商業施設でピカチュウ展が行われれば、平日でも長い行列ができる。ピカチュウのイラストが入ったストロー付きタンブラーを手に入れるために、いくつも映画館をはしごする人がいる。スニーカー、Tシャツ、ペンなどのピカチュウ人気にあやかったコラボ商品が次々登場し、相当な売り上げをみせる。老若男女を問わずに人気の「カワイイ」カルチャーがSNSでも人気者を集め、今や無視できない経済の新ジャンルとなった。

■高い「集金力」、コラボ商品が1日で4.8億円を売り上げ

ポケモンは1996年に誕生して23年が経つ。メディアのまとめた統計では、今年3月末現在、ポケモンはグッズで著作権者が手にした利益が累計900億ドルに達し、映画・アニメマンガ・ゲーム類のキャラクターでトップに立ち、世界で最も「集金力」のあるキャラクターとなっている。

今回の映画が公開されると、昔からの大勢のポケモンファンが喜んで見に行っただけでなく、ポケモンをあまりよく知らない若い世代もピカチュウのかわいらしさでファンになった。映画館で販売されるピカチュウの形をしたストローボトルは若いカップルの大人気商品になった。あるネットユーザーはボーイフレンドからボトルを送られた話をアップしたため、微博(ウェイボー)の人気検索ランキングに登場した。一部の映画館ではボトルが完売したため、マニアが都市全体をかけずり回って探す光景が見られた。

人気にあやかってコラボ商品を出すブランドが雨後の竹の子のように、次から次へと登場した。

アディダスはピカチュウのアパレルとスニーカーを限定発売し、ネットの人気者をキャラクターにして商品を宣伝する。ラミーもピカチュウのペンセットを限定発売し、ランチョンミートのブランド・スパムも99元(約1600円)のピカチュウセットを発売した。すでに2年前、阿里巴巴(アリババ)影業集団傘下のキャラクターグッズプラットフォーム・阿里魚が中国でのポケモンのグッズと営業販売のライセンスを取得しており、2017年の「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)だけで3000万元(約4億8000万円)の売り上げを達成したという。

アリババとの協力もピカチュウブランドを後押ししてより広大な市場を開拓することにつながり、単価が2元に満たない得力の中性ボールペンにも正規のルートでピカチュウが登場するようになった。

■利益を出すのは難しい、中国の2次元キャラはまだこれから

カワイイだけで見通しが明るいだろうか。実は優良キャラクターの成功には長い道のりがある。

ピカチュウは日本企業・任天堂のゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターとして誕生した。ゲームが爆発的な人気になると、続いてマンガやアニメが登場して多くの視聴者を獲得し、ポケモン人気は一種のブームになった。ピカチュウは最初はゲームのわき役だったが、アニメでは主役に抜擢された。視聴者の好みに合わせて外見を改良し、女性デザイナーの意見も取り入れて、どんどん可愛くなっていった。

ブランドが成熟してくると、ポケモンはライセンスグッズ、電子ゲーム、カードゲーム、コミック、アニメ映画、ホームエンターテインメントなど多くのジャンルに広がり、立体的な総合型キャラクターに育っていった。統計によると、ポケモンの総売上900億ドルのうち、ライセンスグッズの売り上げが600億ドルで60%を占めるという。

ディズニーとラインフレンズもキャラクター商品戦略の典型例だ。レインフレンズの場合、直営店、カフェ、テーマパークなどを構えただけでなく、商品が生活雑貨、文具、玩具、アクセサリー、電子製品、書籍などさまざまなジャンルを横断し、400品目・7000種類以上あるというところに特徴がある。

ウィキペディアのランキングによれば、中国で最も稼ぐのは騰訊(テンセント)が買収したゲームのリーグ・オブ・レジェンドと網易傘下のゲームシリーズの夢幻西遊だが、これらのキャラクターはまだゲームの枠を出ていないという点はよく考えなければならない。中国映画市場では、コラボグッズの売り上げが占める割合はまだ10%ほどしかない。また、中国マンガ・アニメ産業はスタートが遅く、業界を見渡せば継続的な開拓の取り組みやコラボグッズの開発が不十分で、こうした問題は早急に解決されなければならない。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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