止まらない中国の自動車販売減、10カ月連続の前年割れ、逆風でもトヨタ、ホンダは好調

Record China    2019年5月18日(土) 14時40分

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中国の自動車販売減が止まらない。4月の新車販売台数は前年同月比14.6%減の198万台で10カ月連続の減少だった。景気減速などで消費者の購入意欲が低下していることが響いている。逆風の中、トヨタやホンダは好調だ。写真は北京市。

中国の自動車販売減が止まらない。4月の新車販売台数は前年同月比14.6%減の198万台で、10カ月連続の減少だった。景気減速に加え、米中貿易摩擦の長期化で消費者の購入意欲が低下していることなどが響いたとみられる。逆風の中、トヨタ自動車やホンダは好調だ。

中国汽車工業協会(CAAM)の発表によると、4月の販売台数は前月比21.4%減、前年同月比14.6%減の198万台。減少は2018年7月以来10カ月連続となった。1~4月の累計販売は前年同期比12.1%減の835万3000台だった。乗用車の販売は前月比22.0%減、前年同月比17.7%減の157万5000台。商用車の販売は前月比19.0%減、前年同月比0.1%増の40万6000台だった。

新エネルギー車(NEV)の販売は前年同月比18.1%増の9万7000台。うち、電気自動車(EV)の販売は同9.6%増の7万1000台。プラグインハイブリッド車(PHV)の販売は同50.9%増の2万6000台となった。

中国政府は自動車などの需要喚起のため4月から増値税(付加価値税)を減税し、自動車メーカーは販売価格を引き下げている。こうした措置は必ずしも期待通りの効果を上げていないが、ロイター通信によると、CAAMは「消費者は一段の支援策が導入されるとの期待から購入を見送っている」とみているという。業界内では「かつてのような1桁台後半や2桁の成長はもう見込めず、業界の統合が進む公算が大きい」との見方が強まっている。

メーカー別では独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)と提携する中国上海汽車(SAIC)は、4月のグループ販売台数が前年同月比16.8%減少したが、トヨタやホンダは好調に推移した。CAAMの関係者は日本車が好調の理由を「排ガス基準の変更に備えていた。価格も手頃だ」と分析した。

特にトヨタは中国での4月の新車販売台数が前年同月比19.9%増の14万2600台だった。伸び率は前月の1.1%増から大幅なプラスで、14カ月連続のプラスだった。高級車ブランド「レクサス」が同46.9%増の2万1800台で全体をけん引。増値税の引き下げに伴い4月に2%前後値下げしたことも貢献した。

ホンダも4月の新車販売台数は同24.1%増の12万5407台だった。「CR-V」など看板車種が好調だったほか、やはり増値税引き下げに合わせた値引きや販促が奏功した。

一方、日産自動車は同2.9%減の12万1554台だった。小型商用車が同15.9%増の2万1537台で好調だったが、乗用車は同5.9%減の9万7056台だった。「エクストレイル」など多目的スポーツ車(SUV)全体の販売台数は同7.3%増えたものの、その他の車種が不振だった。マツダも同31.2%減の1万6919台。12カ月連続で前年実績を下回り、日系メーカーの業績は明暗が分かれた格好となった。(編集/日向)

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