Record China 2019年5月13日(月) 15時40分
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12日、中国メディア・人民網は、中国社会科学フォーラム―「国際情勢変動下の日中関係」国際学術シンポジウムが北京の民族飯店で開催されたことを報じ、戴秉国(ダイ・ビングオ)元国務委員の基調演説の内容を紹介した。
中国社会科学院が主催し、中国社会科学院日本研究所の運営で開催された同フォーラムの開幕式には、中国の戴秉国元国務委員長、日本の福田康夫元首相、中国社会科学院の謝伏瞻(シエ・フージャン)学院長、在中国日本大使館の横井裕大使が出席し、それぞれ基調演説を行った。開幕式は中国社会科学院日本研究所の劉玉宏(リウ・ユーホン)党委書記・副所長が司会を務め、日本国際協力機構(JICA)の北岡伸一理事長や政策研究大学院大学の田中明彦学長、元日本外務副大臣で現衆議院議員の山口壮氏、中国社会科学院学部委員で世界経済・政治研究所所長の張宇燕(ジャン・ユーイエン)氏らが参加した。
記事は、開会に際して戴秉国氏が行った基調演説の内容を紹介。まず同氏は、2006年の東京での日中戦略対話の際に引用したトウ小平氏の言葉を再び引用し、「日中関係を長期的な角度から考え、発展させていかねばならない。21世紀からさらに22世紀、23世紀からそれ以降にわたるまで、友好関係は末永く保たれなければならず、これは日中間において他の一切の問題より重要である」と発言。「『末永い友好は何よりも重要である』という論述は、トウ氏にとって、日本との末永い友好が中国の対外関係において非常に重要な位置を占めていたことを表しており、その次の世代であるわれわれも、この目標を達成するためにたゆまぬ努力を続けていかなければならない。日中両国の学術界も、この目標実現に向け、良策を与えるために何世代にもわたって全力を尽くさねばならない」とした。
その上で、同氏は「なぜ何よりも日中関係が末永く友好であることが重要であるか」について、三つの観点を述べた。まず第1に、「平和と安寧、そして質の高い生活が続くことを切望する日中両国民にとって、それは永遠の渇望であり、最も根本的な要求であるから」とした。第2に、「今や世界最大の活力と潜在力を誇り、繁栄と振興のチャンスを目の当たりにしているアジア各国の人々にとって、日中友好がもたらす恩恵は切なる希望だから」とした。そして第3に、「運命共同体として共に発展することを望みながらも、多くの反グローバル化の問題に直面している世界中の大多数の人々にとって、日中が友好的に結託し、合理的にグローバル化を推し進めることは共通の願いだから」とした。
続けて同氏は、「末永い友好のためにすぐに行動を起こさなければならない」と主張。「友好の実現に必要な、相互の尊重・信頼・協力関係を築くためには、さまざまな問題に対処する際に、それが『日中友好に資するか』を基準に考えなければならない」とした。「日中関係修復を軌道に乗せ、改善の勢いをつけるためには、日中の『四つの政治文書』(1972年の日中共同声明、78年の日中平和友好条約、98年の日中共同宣言、2008年の戦略的互恵関係の包括的推進に関する日中共同声明)の精神を順守し、日中の指導者が合意した重要な共通認識を実行に移し、政治的信頼を強め、高度な政治的交流の頻度を高め、実務協力の質的向上・高度化を促進し、民間交流と国民感情のつながりを強化し、日中関係の、長期にわたる健全で安定した発展を確実にしなければならない」とした。
そして、上述の項目を達成するためにできることの具体例として、「政治的相互信頼を増強すること」「全面的な協力を全力で推し進めること」「アジア文明を継承し、さらに輝かしいものにすること」を挙げた。
最後に同氏は「日中友好が末永く続くということは、日中が互いに信頼に値する友人であり、協力に値するパートナーであると認めることにほかならない。われわれの友好は世界の他の国々との友好に発展し、世界の他の国同士の間にも友好が実現すれば世界には平和が訪れる。今後世界は予測不能な大変動を経験するだろうが、それでもより平和に、発展、進歩していくことができるはずだ。日中関係は、世界情勢の変化に伴い、『末永い友好は何よりも重要』であることにのっとって、新時代の要求に適応し、同時に両国民の願い、そしてアジア各国や世界が期待する新たなステップ、レベルを満たしていかなければならない」と述べた。(翻訳・編集/岩谷)
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