Record China 2019年2月2日(土) 15時20分
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2日、銭江晩報は、サッカー・アジアカップで日本に完勝して大会初優勝を果たしたカタールについて「われわれが得るのはインスピレーションか、それともやるせなさか」とする評論記事を掲載した。写真は、日本戦でバイシクルシュートを決めたカタールのFWアリ。
2019年2月2日、銭江晩報は、サッカー・アジアカップで日本に完勝して大会初優勝を果たしたカタールについて「われわれが得るのはインスピレーションか、それともやるせなさか」とする評論記事を掲載した。以下はその概要。
カタールサッカーのモデルは一見、単なる「帰化選手の集まりにすぎない」のように思われる。しかし、帰化選手がもっと多かったフィリピンは早々に敗退している。実は、短期間で急速に台頭した感のあるカタールにも、紆余(うよ)曲折は少なからずあったのだ。
2003年、カタールのサッカー協会は、自国のレベルアップを図るべく「スター計画」を打ち出した。各クラブに1000万米ドルの資金を与え、欧米のスター選手を1人ずつ呼び込むというものだったが、自国代表の成績アップにはつながらなかった。そこで協会は06年にユース育成に方針転換する。その柱になったのが、2004年創設のアスパイア・アカデミーだ。
潤沢な資金を持つカタールにとっては充実したユース育成基地を作るのは決して難しいことではなかった。同アカデミーは7面の屋外サッカー場、リハビリセンター、医学実験室、屋内練習場、プール、化学実験室、フィットネスルーム、理学療法室などの設備をそろえたほか、世界各地から人材を集めた。今大会で一躍注目を集めたスーダン出身のFWアルモエズ・アリもその1人だ。
中国スーパーリーグの北京国安が2選手の帰化を発表し、中国サッカーも帰化選手化の道を進み始めたようだが、カタールの帰化選手計画はずっと理性的かつ合理的だ。カメルーン、ガーナ、ケニア、モロッコ、ナイジェリア、セネガル、南アフリカのアフリカ7か国のサッカー少年にトレーニングと選抜を施し、数十人の優秀な選手をカタールに送り込んで帰化してもらうのだ。今では提携しているアフリカ諸国の数は9に増えている。
同アカデミーができて15年、今回のアジアカップでついに大きな成果を上げた。もちろんカタールにとっては最初のステップにすぎず、彼らのまなざしはすでに2022年の自国開催のワールドカップに向いているのである。18年前、中国はカタールを破って初のワールドカップ出場を決めた。2年前のワールドカップアジア3次予選で中国が得た勝ち点11のうち6はカタールから奪ったものだった。しかし、現状の中国とカタールとの差は誰の目に見ても明らかだ。
「カタールモデル」は長い間議論の対象となることだろう。われわれがすべきことは、参考になるポイントをくみ取ること。そして、ユースへの重視、目標へのゆるぎない意志、そして自国の状況に対するクリアな認識だ。(翻訳・編集/川尻)
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