2018年12月17日、参考消息は、米当局の指示により中国の大手通信機器メーカー・華為技術（ファーウェイ）のCFOを逮捕したとされる問題で中国都の関係が悪化しているカナダ国内で、中国との関係悪化に伴う経済への打撃を憂慮する声が出ていると報じた。

カナダのアパレルブランド・カナダグースは、15日に開業予定だった北京市三里屯の店舗の開店を工事の遅延により延期すると発表した。記事は「まさに両国関係が微妙な状況の中、カナダ企業の一挙一動が注目されるだけではなく、カナダ国内の一部業界も中国との経済協力への打撃を懸念している」とし、カナダメディアの報道を紹介した。

報道ではまず、観光業では中国人観光客の減少に伴う収益減に対する憂慮が広がっており、ある旅行会社の関係者が「中国人観光客による観光収入がわれわれの経済に大きく貢献している。今後彼らが来なくなるのではと心配している」と語ったことを紹介。カナダと中国の両政府は、今年を「カナダ―中国観光年」と位置づけており、両国間の観光業の発展を促しており、昨年、カナダには約68万2000人の中国人観光客が訪れ、1人当たり3400米ドルが消費されていたという。

また、「多くの民間企業からも憂慮が出ており、もし両国関係の悪化が続けば、カナダは通信、航空・宇宙分野のハイテク産業から自動車といった従来からの製造業まで幅広い範囲で顧客やサプライヤーを失うなどの影響が出る」と伝えている。

カナダメディアはさらに、中国がカナダにとって2番目に大きい貿易パートナーであり、カナダからの中国への輸出品のうち農作物が過半数を占めていることから、農業関係者からも「政府は節度を持って行動し、いかなる『政治劇場』にも加わるべきでない。われわれは中国との貿易関係を維持しなければ、繁栄を実現できないのだ」との声が出ているとした。（翻訳・編集/川尻）