中国企業、来年は採用枠拡大=人件費上昇が頭痛の種―北京市

Record China    2012年11月20日(火) 9時56分

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19日、中国・北京市で中国企業家調査システムがこのほど発表した、中国の企業経営者を対象とした調査報告によると、中国企業は来年に採用枠を拡大するが、拡大幅は例年を下回る見通しだという。写真は今月19日湖北省宜昌市で開催された企業説明会。

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2012年11月19日、中国・北京市で中国企業家調査システムがこのほど発表した、中国の企業経営者を対象とした2012年度アンケート・追跡調査の報告によると、中国企業は来年に採用枠を拡大するが、拡大幅は例年を下回る見通しだという。ラジオ局「中央人民広播電台」の第一放送「中国之声」のニュース番組・央広新聞が伝えた。

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今回の調査では、来年に採用枠を拡大する予定とした企業経営者が約30%に上り、拡大するとした人は縮小するとした人を12%上回った。なお昨年は拡大が縮小を33%上回っていた。採用枠が相対的に大きくなるとみられるのは、中部・西部地域の企業、大型企業、国有系企業などだ。

雇用構造をみると、来年に出稼ぎ農民労働者の採用枠を拡大する予定の企業が27.8%を占め、拡大するとした企業が縮小するとした企業を3.5%上回った。昨年は拡大が縮小を22.3%上回っていた。来年に大学卒業生の採用枠を拡大する予定の企業は45%に上り、出稼ぎ農民労働者の採用を増やすとした企業の割合を上回った。大学生の採用枠が大きくなるとみられるのは、中部・西部地域の企業、大型企業、国有系企業、民間企業、食品産業や医薬品産業の企業などだ。これらのデータからわかることは、来年は企業の大学生の雇用枠拡大幅が出稼ぎ農民労働者の雇用枠拡大幅を上回るとみられることだ。中国の雇用構造のグレードアップがもたらした需要の変化は注目に値するといえる。

先に中国社会科学院(社会科学アカデミー)人口・労働経済研究所の張車偉(ジャン・チャーウェイ)副所長は取材に応える中で、「実際に今、人手不足に陥っているのは生産型の企業であり、製造業、建築業などがそうだ。これらの企業は人集めに苦労しており、募集しているのは単純労働者だ。大学生の就職ルートはハイエンドサービス業につながるものが多く、特に大都市での採用が多い。大学生は急速に増えているが、ハイエンドサービス業の働き口はそれほど増えていない。ここから中国のイノベーション型サービス業の発展の不十分さがうかがえる。雇用の観点からみても経済発展の観点からみても、これらのサービス業の発展を加速させることが目下の急務だ」と語った。

また、今や人件費の上昇が中国企業の直面する最も大きな問題となっている。調査で企業の経営や発展に際して遭遇している最も主要な問題について、その原因をいくつかの選択肢から挙げてもらったところ、人件費の上昇を挙げた企業が73.5%に上った。人件費の上昇は3年連続でトップとなっており、関連部門が高い関心を示すことは間違いない。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山)

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