韓国で「過労死」の賠償請求が難しい理由―中国メディア

Record China    2018年11月7日(水) 8時10分

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6日、環球時報は、韓国で過労死や過労自殺が相次ぐ中で、遺族の賠償請求が難しい状況にあると報じた。写真はソウル。

2018年11月6日、環球時報は、韓国で過労死や過労自殺が相次ぐ中で、遺族の賠償請求が難しい状況にあると報じた。

記事はまず、韓国が今年7月に法律を改正し、週の労働時間を68時間から52時間以下に引き下げたと紹介。その背後には、同国の深刻な「残業文化」と、これに伴う「過労死」の問題があると伝えた。

そして、昨年における韓国人の年間平均労働時間が2024時間と経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の1759時間をはるかに上回っているとし、実際の労働時間はこれよりもさらに多く、過労死もしばしば発生していると紹介している。

また、「過労死は家族の生活に大きな経済的影響を及ぼす一方で、法律上の定義があいまいなことで過労死認定の境界線を設定することが難しく、多くの遺族が賠償を得るための証拠集めに苦しんでいる」とした。

さらに、近年では過労による精神疾患が重篤化して自殺に至ってしまう「過労自殺」の定義についても議論が起きており、「過労自殺が労災に属するかどうかについても定論が存在しない」と指摘。現行の「労災保険法」では明確に規定されておらず、企業側も責任逃れに徹しているとし、2015~17年に過労自殺で労災認定を受けて賠償を得た事例は43件、過労自殺件数全体の28.9%に留まったと伝えている。

記事は、「過労自殺だけではなく、業務によるうつ病などの精神疾患の認定率も低い状況だ」と指摘した上で、「今年に入って2件の過労自殺が起き、国民の注目を集めた。このため、韓国雇用労働部はこの問題について専門的に検討し、関連法律の改定に向けた議論を早急に進めることを発表した」と伝えた。(翻訳・編集/川尻

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