Record China 2012年10月7日(日) 5時47分
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28日、メディアコメンテーター・于徳清氏は、自身のブログに記事を掲載し、「グローバル化の進展によって分業が進み、各国が相互に依存しているため、ある国の製品を完全に排除することは不可能である。従って大規模な日中経済戦争は起こり得ない」と論じた。
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2012年9月28日、メディアコメンテーター・于徳清(ユー・ダーチン)氏は、自身のブログに記事を掲載し、「グローバル化の進展によって分業が進み、各国が相互に依存しているため、ある国の製品を完全に排除することは不可能である。従って大規模な日中経済戦争は起こり得ない」と論じた。以下はその要約。
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中国と日本の間で戦争は発生するだろうか?可能性は極めて低いだろう。では、全面的な経済戦争は発生するだろうか?同様にその可能性は極めて低い。
一部の経済学者は「グローバルな分業が進むこの時代において、どんな国家であろうと、経済的な手段を用いて相手に制裁を加えるのは理性的ではない。双方にとって、得られるものはいずれもマイナスばかりである」と指摘する。
各国の主要な経済活動は、多くが経済的利益を追求する企業の行為であり、当然ながら政府は企業の行為を禁止する権利を持っていない。政府が持っているのは、ハイテクや国防、軍事、戦略的資源など一部の分野に限った権限であり、これらの分野でさえ政府がコントロールできる余地は非常に小さい。
政府が経済戦争を仕掛ける最適な武器は、関税と国債などに対する政策および金融分野においてであろう。ただし、相手側も同様の措置で対抗してくる。
経済戦争の結果について、確実な回答はなく、誰も正確には答えられない。ただし、お互いが傷を負い、その隙に他の国々が利益を得ることは間違いない。
人類の行動は、すべてが理性の支配を受けているわけではなく、非理性的な要素も非常に大きい。だから、戦争やテロ行為などの不幸な事件が発生する。経済に関しても同様であり、“安くて良いもの”が経済活動において
は最重要の基準ではあるが、唯一絶対の基準ではない。人々が物品を購入する際には、実際のニーズと価格によってのみ決定されるわけではなく、「好き、嫌い」によっても大きく左右される。
では、「好き、嫌い」は何によって決定されるのか?それは、文化や価値観、成長の背景などである。例えば、仏教の多くの宗派は肉食を禁止しているし、アルコールを禁止している国もある。
愛国主義も一種の価値観であり、当然、人々の消費行動に影響を与える。米中関係が緊張すれば米国製品を排斥し、日本との関係が悪化すれば日本製品を避けることを多くの人々が選択するだろう。自発的に発生する“某国製品の排斥”は、人々の権利であり、他人に強制せず、他人の財産などに危害や損害を与えなければ、それほど非難すべきものではない。
現在、日本製品の排斥を叫んでいる人々は、日本の自動車、カメラ、ゲームなどを買わなければ良い。ただし、日本製品の完全な排斥は不可能である。中国のテレビ局の放送設備や病院の医療機器には多くの日本製品が使われている。また、自動車用の特殊鋼も、中国は日本から大量に輸入している。例え中国メーカーの自動車を購入したとしても、日本製の鋼鉄の上に座っているのを知らないだけなのだ。
さらに、全面的な日本製品の排斥は、日系企業で働く200万人以上の中国人だけでなく、関連産業を含めれば恐らく一千万人以上の中国人の就業に影響を及ぼすことになる。
一方で、日本が中国製品を排除することも不可能である。08年に毒ギョーザ事件が発生した際に、日本では中国からの輸入食品の排斥ブームが巻き起こった。しかし、その後、このブームはウヤムヤになった。
日本人が中国製品の排斥を全面的に実施すれば、多くの人が栄養不足になり、裸で街を歩かなければならないだろう。なぜならば、多くの食品が中国から輸入されており、たとえ日本の衣料品メーカーであっても、大部分を中国で生産しているからである。同様に、他の国が中国製品を排斥することも不可能である。
世界的な分業が進み、米国や中国、日本などすべての国々の関係が緊密になり、誰もが離れられない状態になっている。グローバルな経済の自由化は、新たな繁栄を創りだすと同時に、各国政府が経済に関与する能力を低下させた。民間レベルで経済戦争が発生するのは、双方の感情の高ぶり以外に、情報の誤りや各国間の経済依存度に対する理解不足に原因がある。
民間では一時的にある国の製品を排除でき、政府も局部的な個別の排除政策を取りうるが、大規模な「経済戦争」は起こせない。経済戦争は、一部の人々の机上の空論に過ぎないのである。(翻訳・編集/HA)
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