中国の大学生が「官本位」の排除を宣言―学生会連合が「自律公約」を提唱

Record China    2018年10月9日(火) 18時50分

拡大

中国の大学生や高校生の組織である中華全国学生聯合会が「学生会、大学院生会幹部の自律公約の提唱について」と題する文章を発表した。同文章は「『官』本院の思想と態度・手法に断固として反対する」との文言を盛り込んだ。

中国の大学生や高校生の組織である中華全国学生聯合会は6日付で、「学生会、大学院生会幹部の自律公約の提唱について」と題する文章を発表した。同文章は「『官』本院の思想と態度・手法に断固として反対する」との文言を盛り込んだ。

文章は冒頭で「一時期以来、一部大学の学生会の作業と幹部の中に功利化、凡俗化の問題が存在することは社会の広い関心を集めた。われわれ学生組織は、この問題を座視したり容認することはできない」と宣言し、学生会・大学院生会の幹部の「自律公約」を提案するとした。

「自律公約」は全5条で構成されている。第1条は、「学生としての本分を厳守」と主張。「学生が仕事を理由に授業を遅刻早退することや欠席することは許されない」などとした。「仕事」は学生会などに関連する作業も含むと考えられる。第2条は、学生会の趣旨は学生全体に奉仕することと指摘。大学側との意思疎通や協力を通して学友の困難を解決するとした。

第3条では、「理想主義」を主張。学生会幹部の立場を利用して、学生としての評価の上乗せや特別待遇を求めないことを宣言した。第4条は、浮ついたり形式的な態度・手法を否定。また、「行政化した作業方式」を強く戒めるとした。

第5条は、「“官”本位の思想と態度・手法に断固として反対」として、「肩書を追い求めたり、威光を振り回すことはしない」と主張した。

同発表には、「提唱者」として北京大学学生会、清華大学大学院生会、中国人民大学大学院生会など41の学生組織が名を連ねた。中国全国で3000校近くある大学の中ではごく一部であり、例えば清華大学でも「学生会」の署名はあり「大学院生会」の署名はないなど、学生組織の足並みは、必ずしもそろっていない。

一方で、人民日報など多くのメディアが紹介していることから、「官本位」を主張するこの発表が、何らかの「官の意向」に関係していることは間違いない。中華全国学生聯合会は中国共産党が指導する中国共産主義青年団(共青団)の下部組織だ。(翻訳・編集/如月隼人

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携