<時の人>「売国奴」の非難浴びても…祖国にこびない中国最高のテニス選手―李娜

Record China    2012年9月27日(木) 18時14分

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26日、東京で開催中の「東レ・パンパシフィック・テニス」シングルス3回戦で、中国の李娜選手が逆転負けを喫し、8強入りを逃した。「売国奴」と非難されながら今大会に出場した彼女はどんな人物なのだろうか?

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2012年9月26日、東京で開催中の「東レ・パンパシフィック・テニス」は大会4日目を迎えた同日、シングルス3回戦で中国の李娜(りな)選手(第7シード)とデンマークのキャロライン・ウォズニアッキ選手(第10シード)が対決した。李選手は逆転負けを喫し、8強入りを逃した。

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尖閣問題で日本への渡航を取りやめる旅行者などが続出する中、日本開催の同大会に出場した李選手は「売国奴」などと国内で非難を浴びていた。今回の試合を機に日本でも注目を浴びている彼女は、いったいどんな人物なのだろうか?

テニスそのものが中国人にとってそれほど縁深くないスポーツだから、という背景もあるだろうが、李娜には中国のアスリートにありがちな「祖国の名誉のために戦う」というメンタリティーが希薄だ。彼女がプレーするのは祖国のためという以前に、まさに「自分自身のため」。国家を挙げて非難している日本が大会の開催地であろうが、アスリートとしては「関係ない」というスタンスだろう。今年3月、BNPパリバ・オープンに出場した際にも、「私は国のためにテニスをしているのではない」と発言し、物議を醸している。

かつて恋愛禁止のナショナルチームを離脱し、旧態依然とした中国スポーツ界の体質を堂々と批判したり、応援マナーの悪い“祖国の”観客に「黙ってくれ」と怒りを隠さなかったり、何かと話題の多い彼女に世間の評価は賛否両論。だが、国家や組織のしがらみから離れ、自らの力でキャリアを切り開いていく彼女の勇気や生き方の前には、批判的な意見すら嫉妬や羨望に見えるほどだ。

1982年、湖北省武漢市生まれの30歳。17歳でプロに転向し、2005年の全豪オープンで四大大会デビューを果たす。これまで全四大大会で8強以上、うち2011年の全豪オープンで準優勝、同年の全仏オープンで優勝。四大大会の優勝者はアジア人としては初の快挙で、自己最高で世界ランキング4位につけている。誰とて文句の言えない活躍ぶりだ。(翻訳・編集/愛玉)

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