<反日デモ>当局が抑え込みに乗り出した?事態は収束に向かっていくのか―英メディア

Record China    2012年9月20日(木) 19時3分

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19日、中国各地で行われた尖閣諸島の国有化に抗議する反日デモは、満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目を迎えた18日に最高潮に達した。デモは今後、鎮静化に向かうのか?写真は11日、浙江省寧波にある中国国家海洋局・中国海監総隊第4支隊。

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2012年9月19日、中国各地で行われた尖閣諸島(中国名・釣魚島)の国有化に抗議する反日デモは、満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目を迎えた18日に最高潮に達した。デモは今後、鎮静化に向かうのか?英BBC放送の中国語版ウェブサイトが伝えた。

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中国の一部都市では公安当局が中国版ツイッター「微博」を通じて、「日本の大使館や領事館で抗議活動をしないよう」呼び掛けている。これは中国当局が反日デモの抑え込みに乗り出したとみてよいのだろうか?

上海社会科学院アジア太平洋研究所の劉鳴(リウ・ミン)研究員は「このままの状態が続けば、中国の国際イメージは低下し、対日交渉もやりにくくなる。社会や政治の安定にも影響することが予想されるため、新しい対立が生まれない限り、デモは徐々に収まっていく」との見方を示す。

中国共産党の最高指導部が入れ替わる10年に1度の党大会を控え、当局は何が何でも社会の安定を保ちたいところ。だが、最近の中国メディアは対日強硬姿勢をみせる軍部の意向を何度も報じており、反日活動をクールダウンさせたい党の意向と相矛盾しているようにもみえる。

これに対し、劉研究員は「日本が国有化したことで、中国は劣勢となった。軍部は当然不満だ。そのため、マスコミを通じて軍部のこうした不満を和らげることは、政局の安定と次の指導者のプレッシャーを減らすことにつながる」と指摘する。北京政府も日本側に圧力をかけ、国有化の撤回を引き出したいところだろう。

今のところ、尖閣海域の安全維持や中国の海洋監視船への対応は海上保安庁が担っているが、すでに海上自衛隊がその任務を引き継いだとの情報もある。これに対抗し、軍が強硬姿勢を示せば、日本が自衛隊の派遣を見直すかもしれない。

胡錦濤(フー・ジンタオ)国家主席や温家宝(ウェン・ジアバオ)首相が反日感情を和らげるよう国民に呼びかけることは、両者に不満を持つ一派に好機を与えるだけ。中国指導者は、第18回中国共産党全国代表大会(18大)を前に社会や政治が不安定に陥る光景だけは見たくないだろう。(翻訳・編集/NN)

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