Record China 2018年9月25日(火) 14時20分
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重慶市内で高さ2メートルにもなる「巨大稲」の収穫が行われた。鎌で稲穂の部分だけを刈り取る方法で、作業を行った農民からは「稲刈りの際に腰をかがめなくてよいのは初めてだ」などの声が出たという。
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重慶晩報は20日、重慶市内で19日、高さ2メートルにもなる「巨大稲」の収穫が行われたと報じた。鎌で稲穂の部分だけを刈り取る方式で、農民からは「稲刈りの際に腰をかがめなくてよいのは初めてだ」などの声が出たという。
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「巨大稲」の開発を進めているのは中国科学院で、研究着手からすでに10年以上が経過した。「巨大稲」は交配による品種改良という伝統的な手法で作られた。稲を大きくすることで、従来種では1ヘクタール当たり7500キログラム程度が限界だった収穫量が、「巨大稲」では2倍程度に増やせるという。
作業に参加した60歳の農民は「稲穂を刈る時、一度だけうっかりして稲穂を落としてしまいました。腰をかがめたのは、その時だけでした」「ずっと農業をやってきましたが、腰をかがめずに稲刈りをしたのは初めてです」などと説明した。
農民として「豊作」を実感すれば、どんな状況であれうれしいものだ。「腰の問題」を説明した農民は稲穂を指でつまんで「これまでの品種より米粒が多いし、量も多いですね」と顔に笑みを浮かべながら説明した。
栽培にあたっては「無汚染」も心掛けている。稲の上方にはネットを張る。水を入れた田にはカエルとドジョウを放す。ネットは鳥の進入を防いで、稲そのものやカエルやドジョウを食べられてしまうことを防ぐためだ。7月から8月の最も暑い時期には、稲の根元でカエルが「重なり合う」ほど増えたという。
カエルやドジョウの糞は、肥料になる。つまり化学肥料の使用を抑制できる。カエルは害虫を食べてくれるので、農薬を使う必要もない。一方、「巨大稲」はしっかりとした日陰を作るので、カエルの皮膚の乾燥を防ぐ。水田に複数生物の「共生関係」を実現させたわけだ。
カエルやドジョウも収穫して販売できるので、米と合わせて1ヘクタール当たり75万元(約1200万円)程度の収入を見込めるという。
これまで「巨大稲」の試験栽培は主に湖南省で行われてきた。重慶市で実施されたのは今年(2018年)が初めて。現在のところ、夏の気温が極めて高い重慶市でも「巨大稲」は栽培可能であることが示されたと見られている。ただし、収穫後にさらに分析して実験結果を総括するという。また今後は、異なる海抜や気象条件における試験栽培を行い、大規模栽培に向けた準備を進める計画だ。(翻訳・編集/如月隼人)
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