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日中首脳会談、原則論繰り返した習主席、関係改善基調にも「歴史、台湾など敏感な問題を適切に扱い」とクギ

Record China    2018年9月14日(金) 18時40分

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安倍首相と中国の習近平国家主席の首脳会談がロシア・ウラジオストクで行われた。両国関係は改善基調にあるが、習主席は原則論に終始。「日本側は歴史、台湾など敏感な問題を適切に扱い」とクギを刺した。写真は第4回東方経済フォーラムが開かれたウラジオストク。

安倍晋三首相は12日、訪問先のロシア極東・ウラジオストクで中国の習近平国家主席と会談した。今年は日中友好条約発効から40周年に当たり、両国関係は改善基調にあるが、会談で習主席は原則論に終始。「日本側は歴史、台湾など敏感な問題を適切に扱い」とクギを刺すのを忘れなかった。

両首脳の会談は昨年11月のベトナム・ダナン以来で7回目。最近になって日中関係に改善の兆しが見られることを象徴するかのように、習主席はにこやかな表情で安倍首相との写真撮影に臨んだ。

中国国営新華社通信によると、会談で習主席は「現在、国際情勢には深刻で複雑な変化が生じ、不安定化要因と不確定要因が増えている。世界の主要エコノミーおよび地域の重要国である中日は共同で責任を担い、世界と地域の平和・安定維持及び発展・繁栄のために建設的役割を果すべきだ」と強調。「新たな情勢の下、われわれは引き続き向き合って進み、改善・好転基調を保ち、安定の中で進展し、新たな一層の発展を得るよう中日関係を推進する必要がある」と述べた。

さらに「中日双方は終始中日間の四つの基本文書を順守し、これに従い、政治的な基礎を強固にし、正しい方向を把握し、意見の相違を建設的にコントロールする必要がある」と指摘。「特に日本側は歴史、台湾など敏感な問題を適切に扱い、良好な雰囲気を積極的に醸成し、共通利益を拡大し続ける必要がある」と主張した。

これに対し、安倍首相は「日本は中国とより緊密な関係を築き、共同発展・繁栄を実現することを望んでいる。このために両国の民間友好の増進に努力し、敏感な問題を適切に扱いたい。歴史と台湾の問題において、日本側は両国の基本文書で確認した立場を堅持する」と応じたと新華社は報道。その上で「この点にいかなる変更もない。日本側は国際・地域問題における中国の重要な役割を重視している。地域の平和・安定に関わる重大な問題で中国側と意思疎通や調整を強化したいと表明した」と伝えている。

会談で習主席は米国トランプ政権の動向を念頭に「双方は断固として多国間主義を守り、自由貿易体制と世界貿易機関(WTO)のルールを維持し、開放型世界経済の構築を後押しする必要がある」とも言及。「双方は民間の友好伝統を発揚し、これに新たな時代的内容を与え、両国関係を支える社会と民意の土台を突き固める必要がある」と訴えた。

自民党は総裁選の真っ最中だが、3選が確実視される安倍首相は10月中にも中国を訪問し、習主席と会談する予定。日程は友好条約が発効した10月23日を軸に調整中とされる。今回の首脳会談は約40分間で、突っ込んだ話し合いはできなかったとみられ、10月の首脳会談が今後の日中関係を占う上で、一つのターニングポイントになりそうだ。(編集/日向)

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