北京故宮、養心殿の修繕がスタート

人民網日本語版    2018年9月5日(水) 18時20分

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故宮養心殿研究性保護プロジェクト修繕着工セレモニーが今月3日、北京で開かれた。

故宮養心殿研究性保護プロジェクト修繕着工セレモニーが今月3日、北京で開かれた。今回修繕が行われる敷地面積は約7707平方メートルで、建築面積は約2540平方メートル。遵義門内の養心殿、工字廊、后殿、梅塢など、文化財に指定されている13棟の建築物や、付属の琉璃門、木照壁などが修繕される。プロジェクトは2020年に完了し、その後、人気ドラマ「延禧攻略(Story of Yanxi Palace)」や「如懿伝(Ruyi’s Royal Love in the Palace)」で、帝王の寝宮として何度も登場した宮殿が、本来の状態が再現された陳列スタイルで一般公開され、来場者は実際に皇帝が暮らしていた場所に足を踏み入れ、見学できるようになる。中国新聞網が報じた。

清の第5代皇帝・雍正帝の時代から、養心殿が乾清宮に代わり、皇帝の居室と執政の場となった。皇帝8人がここに住み、執政の場として利用した。

2015年12月、故宮は、養心殿研究性保護プロジェクトを開始し、養心殿の一般公開は中止となった。しかし、修繕作業は遅々として進まなかった。ここ数年、研究者は33項目の課題研究を実施し、文化財の記録や文化財の移動、破損している文化財の修復、古い建築物の調査、測量・製図、職人の育成・選出などを行っていた。

故宮博物院の単霽翔院長によると、「今回の養心殿修繕保護は、故宮の古い建築物の修繕保護史を見ても大規模となっている。その理由は、養心殿は、歴史的にも特殊な立場にあり、知名度が高く、影響力も大きいから。また、今回の修繕保護は、『研究性保護プロジェクト』に指定されている。それは、故宮の古い建築物の修繕保護史上で初めてのことだ」という。

修繕後の養心殿の見所は?

養心殿は修繕後に一般開放される時、本来の状態を忠実に再現し、開放範囲も以前の30%から80%以上に拡大するという。来場者は本来の状態に戻された室内を見学し、建物やその環境、美術品などを鑑賞することで、皇帝の暮らしぶりや歴史の息吹を身近に感じることができるようになる。

養心殿の室内には文化財1890点が保管されており、その内訳は、書画類が194点、紡織類が304点、金属類が約600点、時計類が23点となっている。その他、殿外の文化財には、金属類18点、石類2点、古樹・名木15本があり、故宮にある文化財のジャンルのほとんどをカバーしている。

養心殿の主体は、明代の官式建築で、内装には満州民族のコンドル文化が取りこまれているほか、西洋から伝わった絵画も飾られ、清の宮廷特有のアートスタイル「通景画」が一般公開されることになる。(編集KN)

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