Record China 2018年8月15日(水) 1時50分
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中国では気温が摂氏35度になった場合には、猛暑下で働く労働者に手当が支給される。支給額は各地当局が「標準」を発表するが、中国メディアの中国新聞社によると最も高額な地域は天津市という。
「猛暑手当」は2012年に国家安全生産監督管理総局など中央政府3部門と、労働組合の連合組織である中華全国総工会が共同で発表した「通知」にもとづく。同「通知」によると、適用の対象は日中の最高気温が摂氏35度になった場合、屋外で働く労働者と、屋内労働でも温度を摂氏33度よりも低く抑えられない労働環境で働く人だ。
類似の措置は1960年から実施されていたが、交通運輸産業や建設業、農業従事者だけが対象とされており、第三次産業従事者が考慮されておらず、社会構造の変化に対応していなかったことなどが、2012年の新たな通知の発表につながった。
中国新聞社によると、中国に31ある省クラス行政区(省・中央直轄市・民族自治区)のうち、29の行政区で2018年における「猛暑手当」の標準が発表されたことが分かった。海南省の場合には対象期間は4月から10月までで、1カ月当たり300元(約4900円)だ。
ただし、海南省が定めた対象期間は例外的に長く、多くの行政区では6~9月などとしている。また、北京市の場合、屋外作業員には1月当たり180元(約2900円)以上、室内作業員は120元(約1900円)以上と、屋外・室内の作業員で違いを設けている。
天津市の場合は、1日当たり31元(約500円)としている。中国新聞社によると、1日当たりで計算した場合には、天津市の「猛暑手当」が中国の各行政区の中でも最高額という。
社会主義国には「働く者の国家」という主義主張があるため、労働者に有利な制度が資本主義国よりも早く導入された例も珍しくない。例えば、旧ソ連は1967年に世界に先駆け、週休2日制を制度化した。1960年にさかのぼることができる中国の「猛暑手当」の制度も、社会主義国としての発想だったと理解することができる。(翻訳・編集/如月隼人)
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