中国共産党系メディア、セクハラ問題で異例の発言―米華字メディア

Record China    2018年7月30日(月) 19時20分

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29日、米華字メディア多維新聞は、中国でセクハラ問題に対して共産党系メディアが異例の発言をしたことにより、中国国内のセクハラに対する見方が変わる可能性があると報じた。

2018年7月29日、米華字メディア多維新聞は、中国でセクハラ問題に対して共産党系メディアが異例の発言をしたことにより、中国国内のセクハラに対する見方が変わる可能性があると報じた。以下はその概要。

先日、中国のネット上で「章文(ジャン・ウェン)氏よ、権利侵害を止めよ」とする長文が拡散した。その内容は、ある中国の女子学生が著名メディア業界人である章文氏から暴行を受けたと告発するものだった。すると、別の作家やメディア関係者も章氏によるセクハラ被害を受けたと名乗り出た。これに対して当事者の章氏は声明を出すが、告発者との関係を否定しないばかりか、相手に責任を擦り付けるような発言をして世論の怒りを買った。

そんな中、中国共産党中央国家機関工作委員会が出している雑誌「紫光閣」が26日、SNS上で異例の発言をした。告発者の勇気を称えるとともに、当事者が釈明する際に「被害者の身の上に原因を求める行為は許されない」と警告したのだ。

また、告発者の誠意を疑ったり、中国の業界にある「暗黙のルール」と性暴力を混同しているなどといった世論の見方に対しても警鐘を鳴らしている。共産党系のメディアがこの手の問題で評論を発表するのは実にまれであり、「紫光閣」が示した「セクハラはNo、1つたりとて許さない」という態度は、中国世論のセクハラに対する態度をひっくり返す可能性がある。

中国では、セクハラ事件があまり取り沙汰されることはない。その理由は多く、監督・通報体制の不十分さ、政府による世論のコントロール、社会のセクハラ被害者に対する寛容性や信頼性の低さなどが挙げられる。今回の共産党系メディアのツイートによってこの状況が変わるかもしれないが、セクハラの普遍性を認識するのは最初の一歩に過ぎず、予防や監督体制作り、被害者支援など、セクハラ対策の道のりは長い。

セクハラにしろ、女性の権利保護にしろ、実際は個人のモラルや行動で改められる問題ではない。社会が体制や文化的なムードから全体的に変えていかなければならないのだ。この変化が、今日から始まることを望む。(翻訳・編集/川尻

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