韓国ステルス戦闘機KFXの功罪―中国メディア

Record China    2018年7月18日(水) 0時20分

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5日、観察者網は「韓国のステルス戦闘機KFXの功罪」と題する記事を掲載した。資料写真。

2018年7月5日、観察者網は「韓国のステルス戦闘機KFXの功罪」と題するコラム記事を掲載した。以下はその概要。

韓国政府は6月29日、KFX戦闘機の初期的な設計が審査を通り、2019年末までにプロトタイプ機を製造開始予定だと発表した。明晰(めいせき)な外観図も発表しており、その姿はF22の縮小版といった感じだが、紆余(うよ)曲折があったKFXがいよいよ現実のものになろうとしている。

一般的にKFX計画は16年に始まったと考えられているが、01年にはすでにF16に代わる次世代戦闘機の研究が始まっていた。北朝鮮の脅威があってF15KやF35Kを相次いで購入してきたが、それでも最先端の重型戦闘機を開発するという野心を抱き続けてきたのである。

しかし、トップレベルの軍事技術を死守せんとする米国はレーダーや赤外線、電子関連部品の技術供与を拒否。やむなく欧州からあまり成熟していないステルス技術を取り入れることになった。また、ステルス戦闘機は武器をすべて機内に装填(そうてん)する必要があるが、韓国にとっては技術的に非常に難しい課題だ。

エンジンについては、米国からF414ターボエンジンを提供する意向があった。このエンジンによってもKFXのステルス性は制約を受けることになった。そして、昔ながらの大きな固定垂直尾翼などを採用して重量と抵抗力が増しており、これもステルス性を削ぐ要因になっている。

とはいえ、完全なステルスではないものの、4分の3程度は隠せる性能を持っている。これは韓国の戦闘機研究開発では初の取り組みであり、スタート地点として悪くはないだろう。基本的な飛行性能を確保し、技術的なリスクを回避する代わりにステルス性への要求を下げるという、現実的な判断なのである。

そして、米国からエンジンの供給を受けるほか、KFXはイスラエルのレーダー、英国やドイツのミサイルを採用するという。米国製レーダーの使用を避けたことで、輸出の潜在力も高まった。韓国製というレベルではなく、韓国で組み立てたと言うべきだろうが、だからと言ってKFXを否定する理由にはならない。個々のパーツを一つにまとめ上げるという作業は、韓国の航空工業発展につながるからだ。インドやトルコもステルス戦闘機の研究を進めているが、韓国の現実路線は参考とするに値するものだ。(翻訳・編集/川尻

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