土壌汚染が深刻、農地の10分の1に及ぶ―英紙

Record China    2012年6月16日(土) 17時3分

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12日、中国の土壌汚染は深刻な状況にあり、このまま放置すれば農作物の生産と人々の健康に大きな影響を与える。写真は浙江省の農村の畑とレンガ工場。

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2012年6月12日、英紙ガーディアンは、中国の土壌汚染は深刻な状況にあり、このまま放置すれば農作物の生産と人々の健康に大きな影響を与えると警告した。14日付で環球時報が伝えた。

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中国土壌学会の周健民(ジョウ・ジエンミン)理事長は、中国の農地の10分の1は汚染されており、政府や国民はその重大さを認識すべきであると指摘する。また、中国科学院の専門家・陳同斌(チェン・トンビン)氏は、汚染の最も深刻な地域は雲南省や四川省、湖南省、安徽省、貴州省で、北京市も一部が汚染されていると語った。

中国の土壌汚染は、欧州のように有機汚染物が主因ではなく、ヒ素によるものが主であるという。ヒ素は最も危険な化学物質の1つで、大部分の原因は中国に28万カ所ある炭鉱に由来すると陳氏は指摘した。

ヒ素以外にも、各種工場から排出される鉛や重金属、農家が使用する化学肥料や農薬などによっても中国の土壌は汚染され続けている。中国メディアの報道によると、中国では土壌汚染により毎年120億kgの食糧が廃棄され、経済的損失は200億元(約2500億円)にも達している。深刻な土壌汚染は中国の土地の20%を超えてはいないが、大気中や水中の80%の汚染物は最終的に土地を汚染するため、今後問題はより深刻になるとみられる。

中国農業科学院農業資源・農業区劃研究所の黄鴻翔(ホアン・ホンシアン)研究員は「中国は生産量以外にも注目すべきである。土壌の改善・改良を行わなければ、農業は投資の増大や技術改善のみに頼らざるを得ない。そうなれば、たとえどんな素晴らしい品種改良が行われたとしても、中国農業の持続可能な発展は保証できなくなる」と土壌汚染除去の重要性を強調している。(翻訳・編集/HA)

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