<中華経済>鉄鋼業の不況は深刻、大手国有企業の対抗策は豚の牧畜―中国

Record China    2012年3月10日(土) 6時29分

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7日、中国広播ネットは、中国の鉄鋼業界が不況にあえぐ中、大手国有鉄鋼企業・武漢鋼鉄グループの事業展開について報道した。写真は武漢鋼鉄グループの工場。

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2012年3月7日、中国広播ネットは、中国の鉄鋼業界が不況にあえぐ中、大手国有鉄鋼企業・武漢鋼鉄グループの事業展開について報道した。

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同グループのデン(登におおざと)代表取締役は、「2012年、我々は1万頭の豚の飼育を準備しており、今年中に出荷する。そのほかに、鶏の飼育や、野菜の栽培なども展開する予定である」と話した。このほか同グループは、幼稚園児の送迎や、弁当の宅配、さらには下水道修理などのサービスも考えているという。

中国鉄鋼業大手がこのような事業展開を行うのには、鉄鋼業の不況が影響している。鉄鉱資源の不足でコストが上がり、ここ2年の鉄鋼業の販売利益率は3%に満たないという。この数字は、中国の全工業業界平均利益率の6%をはるかに下回る。さらに、鉄鋼業の過剰生産も不況を強めている。

またデン代表取締役は、「鉄鋼業にとって、2011、12年だけが厳しい冬なのではなく、この不況は少なくとも5年は続く。高いコストと経済の下降に挟まれ、多くの産業は委縮し、利益が減っている。今鉄筋の価格は1トン4700元(約6万円)ほどで、1kgあたり4.7元(約60円)となる。一方豚肉は安くても1kg26元(約330円)する。1kgの鉄筋は200gの豚肉よりも安い」と語った。

武漢鋼鉄グループは、2011年にはすでに鉄鋼産業以外の事業を展開しており、その利益は20億8000万元(約267億円)で、同グループ全体の利益の60%ほどを占めた。これにより同グループは厳しい不況の中でも17.4%の増益を果たした。

2012年同グループは、390億元(約5040億円)の資金をハイテク技術や、鋼材の精密加工、鉱産物資源の開発、豚の飼育の他、都市の現代化に伴うサービス事業へ投資するという。(翻訳・編集/内山)

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