中国のeスポーツが1.3兆円規模に、関連企業など80%が上海に集中―中国メディア

人民網日本語版    2018年4月13日(金) 1時40分

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現在、eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)が多くの若者の間で一番身近な「スポーツ」となっている。資料写真。

現在、eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)が、「80後」(1980年代生まれ)、「90後」(90年代生まれ)、「00後」(2000年以降生まれ)の多くの若者の間で、一番身近な「スポーツ」となっている。eスポーツは、従来のスポーツが100年かかった変遷をわずか十数年の間に成し遂げてきた。中国のある調査機関の統計によると、17年、中国のeスポーツゲーム市場は約800億元(約1兆3600億円)規模、ユーザーは2億6000万人に達した。その80%以上のeスポーツ企業、クラブなどが上海に集中している。eスポーツは、上海に「世界のオリジナルアニメセンター」を構築するうえで、新たな成長ポイントとなっている。香港紙・文匯報が伝えた。

文化は、「マタイ効果」(好循環の原理)が最も際立った産業で、勢いあるブランドは産業を吸い寄せる「磁石」となる。上海では、eスポーツという新興産業が多くの人を引き寄せる力が突出しており、その背後には成長を続けるゲーム産業チェーンの存在がある。ゲーム研究開発業者、eスポーツチーム、eスポーツ解説、ストリーミングプラットフォーム、大会運営会社、ハードウェアメーカーなど、各部分の役割分担がはっきりしており、上海のeスポーツ市場の産業チェーンは川上・川下共に全体的に成熟に向かっている。

上海静安区霊石路の沿線は、中国で「宇宙eスポーツセンター」と称され、eスポーツ運営業者のVSPN、eスポーツクラブのEDG、Snake、上海香蕉計画文化発展、熊猫TVなど、eスポーツ関連の企業がそこに集まっている。それらの建物はそれほど目立たないものの、アジアで最も熱いeスポーツの夢がそこにある。そして、そこに進出する企業がさらなる進出企業を呼ぶ「生きた看板」となっている。

鋭い視覚を持つ上海のゲーマーは、いつも風向きを正確に読み、産業チェーンの不足部分を埋めている。上海に根付いている「第九城市」はもともとゲームコミュニティー構築、ゲームの運営、研究開発を中心にしていた会社だったが、運営過程で、ゲーム産業においては高等教育を受けた人材が役に立たないことに気付き、「九城教育」を立ち上げてゲーム教育の分野に進出した。「九城教育」は今年、上海視覚芸術学院と提携して、大学にゲームの授業を開設し、中国のeスポーツ市場に専門の人材を輩出できるよう取り組んでいる。

eスポーツが上海で盛んになっているのは、中国の最も大きなeスポーツ大会がほとんど同市で開催されるからだ。DOTA2、英雄聯盟(LoL)、王者栄耀などの人気eスポーツゲームも上海で誕生した。超人気ゲーム・球球大作戦(Battle of Balls)は、オンライン公開試合、プロリーグなどが開催され、その大学チーム対抗戦は、文化部が主催する中国eスポーツトーナメント(CEST)のモバイルeスポーツ部門に初めて盛り込まれた。

上海のeスポーツは大きな商機をもたらしており、これまでのキーボード、周辺機器、エナジードリンクだけでなく、自動車、携帯電話、銀行、ファストフードなどさまざまな分野の有名企業が続々と各大会のスポンサーに名乗りを上げている。それらの企業が目を付けているのは、eスポーツが若い世代に与える大きな影響力だ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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