人民網日本語版 2018年3月30日(金) 5時20分
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モバイル決済が中国人の消費スタイルを変えると同時に、海外の事業者や消費者の間でも人気になっている。そして、日本や韓国でも中国市場のモバイル決済の経験に学ぼうと動きが盛んになっている。資料写真。
モバイル決済が中国人の消費スタイルを変えると同時に、海外の事業者や消費者の間でも人気になっている。そして、日本や韓国でも中国市場のモバイル決済の経験に学ぼうと動きが盛んになっている。人民日報が伝えた。
中国人観光客の消費習慣に合わせようと、日本と韓国の事業者は続々とモバイル決済機能を導入している。特に中国人観光客が多く集まる観光地や免税店、飲食店などでは、各種モバイル決済が「使用可」という表示を見ることができる。
現在、韓国のモバイル決済プラットフォーム数社も熾烈な競争を繰り広げている。韓国メディアは、韓国はモバイル決済の分野で大きく出遅れているとの見方を示している。資料によると、韓国の2017年のモバイル決済総額は約15兆ウォン(約1500億円)だったのに対して、中国のモバイル決済総額は同年10月の時点で約150兆元(約2500兆円)に達した。韓国の事業者はこの巨大市場を目にし、支付宝(アリペイ)などの中国企業と提携し、モバイル決済の推進を加速させている。例えば、17年1月、阿里巴巴(アリババ)グループの金融サービスのアント・フィナンシャルは、韓国のKakao Payと戦略提携契約を結び、Kakao Payに2億ドル(約210億円)を投資すると発表した。一方、Kakao Payは、アリペイが持つ韓国の数万軒の店舗を自社システムに統合した。これにより、中国人観光客はKakao Payを導入している店舗でも支付宝を使って決済できるようになり、支付宝を導入している事業者や阿里巴巴傘下のショッピングプラットフォームではKakao Payで決済ができるようになった。
日本の大手コンビニ・ローソンは昨年1月から、全国の店舗で支付宝を利用できるようにした。また、今年2月1日から、日本の小売業最大手・イオングループも、傘下の320店舗で微信支付(WeChatペイ)や支付宝が利用できるようにした。その他、日本の企業はローカライズしたQRコードシステムの開発にも取り組んでいる。例えば、日本の最大手移動体通信事業者のNTTドコモは、QRコードを使って決済できる新サービス「d払い」を4 月に開始する。また、三菱東京UFJ・三井住友・みずほの三大銀行も「QRコード決済」の導入に向け、統一規格づくりに乗り出しており、統一「QRコード」の19年実用化を目指している。日本経済新聞は、キャッシュレス社会の実現が加速すると同時に、銀行の業務効率向上にもつながると分析している。
モバイル決済を推進することで、決済を円滑化し、消費を促進できるだけでなく、銀行のコスト削減、業務効率向上、さらに、地方銀行の構造改革にもつながるとの声もある。米コンサルティング会社・ボストンコンサルティンググループの試算によると、日本の現金決済の比率は決済全体の65%ほどで、先進国の平均の2倍以上になるという。日本の金融機関は現金決済を支えるATM網の維持(輸送、保管、回収など)に年間約2兆円ものコストをかけている。そのため、キャッシュレス化できれば、銀行窓口の係員やATMの数を減らし、関連のコストを確実に削減することができるとみられている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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