2011年11月22日、中国の著名な現代芸術家で人権活動家の艾未未（アイ・ウェイウェイ）氏がツイッターで中国官制メディア・環球時報の編集長ら4人の携帯電話番号を公表した問題で、同紙は艾氏に対し「粗暴な対抗」と批判した。米華字サイト・多維新聞が伝えた。

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艾氏が携帯電話番号を公表したのは環球時報の胡錫進（フー・シージン）編集長、王文（ワン・ウェン）主筆、作家の司馬南（スーマー・ナン）、中国政法大学の呉法天（ウー・ファーティエン）副教授の4人。いずれも艾氏批判を繰り返しており、艾氏が反撃に出た形。4人の携帯電話には艾氏の支持者らから批判の電話が殺到した。

これを受け、22日付環球時報は社説で「艾氏がネット上で番号を公表したことで4人が多大な迷惑をこうむった」とし、艾氏の行動について「政治的な相違から反道徳的な行為に出るという突出した例」と批判した。同紙は中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙。

さらに、「同紙の記者は艾氏に対して個人的な恨みはない。西側メディアが艾氏問題を大々的に報道し、西側政府も口出しする中、我々は独自の見解を発表したに過ぎない。これはメディアとしての正常な業務範囲を超えていない」と反論。「自分を批判する人たちのプライベートをさらしてまで報復するやり方」を強く非難した。

同紙は4月に艾氏が「脱税及び故意の会計資料破棄」の疑いで当局に身柄を拘束されてから、同氏の批判記事を多数掲載。最近は1500万元（約1億8000万円）の追徴課税を言い渡された艾氏に「金を貸す」申し出が多数寄せられていることに対し、「違法に資金集めをしている疑い」「“艾未未ら”は中国の少数派。社会に淘汰される」などと批判していた。（翻訳・編集/NN）