Record China 2011年11月16日(水) 6時19分
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4日、中国の富裕層が続々と移民している。中国メディアは先富論を唱えたトウ小平氏もこの現実を予想していなかっただろうと説いた。写真は2010年、経済特区成立30周年を迎えた広東省深セン市。
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2011年11月4日、財経網は、中国の富裕層が続々と移民し、国を逃げ出すような状況について、「先に豊かになれる人が豊かになり、豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」と唱えたトウ小平氏もこの現実を予想していなかっただろうと説いた。
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浙江省温州市で先ごろ発生した企業経営者の連続夜逃げ事件には重要な問題がある。それは、経営者たちがどこへ逃げたかである。浙江省のある統計によると、省内の資本金1000万元(約1億2000万円)以上の企業経営者のうち、24%が移民手続きを完了し、32%が現在手続き中だという。事実上、すでに半分以上が浙江人ではなく、“外国人”なのだ。
中国社会科学院が公布したデータによると、中国は世界最大の「移民輸出国」で、これまでに約4500万人を世界に送り出している。一方、胡潤(フーゲワーフ)研究院と中国銀行が今年10月に公表した「中国個人資産管理白書」によると、富裕層の14%がすでに移民手続きを完了あるいは申請中で、46%が移民を考慮している。また、4月に米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーと招商銀行が共同で発表した「2011年中国個人資産白書」では、富裕層の27%が移民手続きを完了し、47%が考慮中となっており、いずれのデータでも中国の富裕層が高い割合で移民を完了(あるいは考慮)していることが明らかになっている。
移民先の上位には米国、カナダ、シンガポールなど、「自由経済システム」の国が選ばれている。中国の富裕層は現在すでに100万人以上おり、毎年9%以上の割合で増加している。こうした富裕層の誕生は、30年以上にわたる改革開放のたまものである。しかし、先富論を唱えたトウ小平氏も、恐らく大量の移民の発生を想像していなかっただろう。
富裕層の海外流出を止めなければ、長期的に見て中国は再び富を失うリスクにさらされることになる。従って、政策決定者は富んだ後の財産保護制度を検討しなければならない。中国では、憲法の改正や物権法の確立など私有財産保護が強化された反面、相変わらず土地をめぐる不法な強制退去措置による傷害・致死事件などが多発しており、財産保護法規が事実上形骸化している。カナダへの移民手続きを終えたある企業家が「やっと安全になった」と話したという逸話もあるほどだ。
大量の富裕層を生み出しながら、国が財産を十分に保護できなければ、正常な市場経済国家には永遠になれないだろう。(翻訳・編集/HA)
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