2011年11月11日、韓国・聯合ニュースによると、中国・遼寧省瀋陽市で9月に中国公安当局に逮捕された脱北者19人が今月下旬にも韓国に移送されることが分かった。

【その他の写真】

外交消息筋によると、中国公安当局に逮捕された脱北者20人のうち、10月にすでに韓国に到着した1人を除く19人が間もなく韓国に移送される。中国政府は19人に臨時通行証を発給することを決定したという。

同筋によると、19人のうち1人は韓国籍で、現地の法律に違反した疑いで拘留されている。そのため、保釈金を払った後に韓国へ帰国させ、先にほかの18人を今月20日以降に韓国へ移送する予定だという。18人は現在、吉林省延辺朝鮮族自治州図們市の「不法越境者拘留所」に収容されており、同市あるいは延吉市から飛行機で韓国に移送される。

中国政府はこれまで、北朝鮮との関係を考慮し、脱北者を不法越境者とみなし、北朝鮮へ強制送還していた。ごく一部の脱北者を第三国を経由する形で韓国に移送したことはあったが、今回のように脱北者の希望を尊重して集団で韓国へ移送することは異例。脱北者逮捕が公開され国際問題に発展したことや李克強（り・こくきょう）副首相の訪韓が影響しているとみられる。（翻訳・編集/TH）