根底にあるのは道徳心の欠如?法制度の不備?=少女ひき逃げ・放置事件で論議―中国

Record China    2011年10月19日(水) 18時57分

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18日、中国・環球網は、広東省仏山市で起きたひき逃げ事件を取り上げた。中国国内のみならず、海外メディアも注目している。中国社会から失われた道徳心を嘆く声がある一方、法制度の問題を指摘する声もある。写真は18日、病院を訪れた悦悦ちゃんの祖母。

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2011年10月18日、中国・環球網は、広東省仏山市で起きたひき逃げ事件を取り上げた。中国国内のみならず、海外メディアも注目している。

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13日、仏山市で凄惨なひき逃げ事件が起きた。ある路地で、ワゴン車が2歳の少女・悦悦ちゃんに衝突。そのまま走り去った。地面に横たわり動けない悦悦ちゃんを、通行人は見て見ぬふり。監視カメラがとらえた映像では、なんと18人が瀕死の少女の脇を通り過ぎている。その間にやってきた別の車が悦悦ちゃんをひいてしまうという第2の事故まで起きてしまった。

「中国人民の恥」「中国社会はどうなってしまったのだろう?ニュースを見て寒々しい思いがした。この荒廃をいかにして終わらせるか、全員で考えなければならない」との中国ネットユーザーの声を、英ロイターが紹介。格差社会化が進む中、社会の価値観が変化していることが大きなテーマになっている論じた。

一方、道徳心の問題ばかりがクローズアップされていることを懸念する人もいるという。米誌タイムによると、道徳心ではなく法律制度こそが問題との意見もある。その象徴とも言えるのが2006年の彭宇事件だ。

街で転倒した老人を助け起こした青年・彭宇(パン・ユー)さんが、その老人から「この青年に突き飛ばされた」と訴えられた。裁判所は「自分で突き倒したのではなければ、助け起こさなかっただろう」との推論から、一審では有罪判決を下した。

世論の批判が高まり、二審で和解したがその条件は明らかになっていない。今回の事件を受けて、「リスクを考えれば、自分も見て見ぬふりをしたかもしれない」との声も上がっている。米紙ウォール・ストリートジャーナルは人助けした人が守られ、支援されるような法制度が必要だと指摘している。(翻訳・編集/KT)

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