Record China 2011年7月18日(月) 6時9分
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ネクタイといえば男のおしゃれのポイントだが、日本ではクールビズの浸透によってネクタイ業界は猛烈な逆風にさらされている。日本企業が中国で生産しているネクタイは日本に輸入されているが、これを富裕・中間層が増えている中国市場で販売することを計画中だ。
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ネクタイといえば男のファッションになくてはならない、おしゃれのポイント。ところが、電力不足・節電にともなうクールビズの浸透によって「ノーネクタイ」の気運が高まり、日本のネクタイ業界は猛烈な逆風にさらされている。
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ネクタイの販売は減少の一途をたどっている。国産、輸入合計で07年で4千万本台を維持していたのが次第に減り、10年は約3千万本程度に落ち込んだ。クールビズに加え、リーマンショック後の深刻な不況が追い打ちをかけた。正規雇用の減少や団塊の世代の引退などの要因もあって、スーツを含めたファッション品すべての消費が縮小している。本数ベースでは日本の企業ブランドのOEM生産分も含めると中国からの輸入が販売全体の大半を占める。
ネクタイ業界首脳は「ネクタイは色も柄も一つひとつが違い、スーツが同じでもワンポイントでおしゃれを演出できる。米国の大統領候補が鮮やかな赤が好まれるように『勝負』や『気合い』も表わせる」と主張、多くを占める贈答用需要をさらに掘り起こす方針だ。
今夏、ネクタイ業界では「ネクタイはおしゃれ」とのコピーに加えて「ネクタイはエコ」とのアピールも徹底。環境にやさしい「エコ製品」の開発、普及を進めるとともに、6月の父の日イベント期間中、ネクタイ1本当たり1キログラムのカーボン・オフセット(排出温室効果ガスの埋め合わせ制度)を付けた。
今年の夏は東日本大震災による福島原発事故の影響から、電力需給が全国的に逼迫し、エアコン運転時間の短縮や設定温度引き上げが実施されている。クールビズはネクタイ業界には打撃だが、ネクタイ業界は1970年代後半の第2次石油ショック時の「省エネルック」や05年前後にブームになった小泉政権下の「クールビズ」などの逆風を乗り切ってきたという自負がある。
清涼感あふれる生地を使用したり、着脱が容易なネクタイの開発を進めたり、工夫を凝らしている。さらに、単なるネクタイの製造・販売から脱皮し、ネックウェアとしてポケットチーフ、ニットタイ、蝶タイ、リボンタイ、ストールなどをおしゃれにカジュアル化し、トータルに扱う企業が増えている。レディスーツの普及で女性用ネクタイも有望市場となるという。
また、現在日本企業が中国で生産しているネクタイは日本に輸入されているが、これを発展著しく富裕層が増えている中国市場で販売することを計画中で、様々な工夫により活路を開きたいという。同業界首脳は「ネクタイこそ凛々(りり)しい身だしなみのシンボルであり、個性を簡単にアピ−ルできるツールとなる」と強調している。(取材・編集/SK)
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