Record China 2011年6月22日(水) 10時3分
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26日、上海の有名会計士事務所に勤める若い女性(25歳)の過労死事件が報じられた。これをきっかけに、中国ではホワイトカラーの過労死が熱い話題として世間から大きな注目を集めた。資料写真。
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2011年4月26日、上海の有名会計士事務所に勤める若い女性(25歳)の過労死事件が報じられた。これをきっかけに、中国ではホワイトカラーの過労死が熱い話題として世間から大きな注目を集めた。
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その直後、ネットで残業についてアンケート調査が行われた。1800人以上が参加した調査結果では、「残業する」と答えた人が75%にも達し、「残業しない」人は25%にとどまっている。これは笑い話だが、ある若者は会社説明会で履歴書を出すと、「履歴書から見ればまだ卒業後2年なのに、どうして職歴は3年になるのか?」と聞かれた。その若者は「残業も1年分しています」と答えた。ある意味、とても笑えない話だ。
一見、瀟洒で華やかなホワイトカラーは多くの人のあこがれの的だが、その裏に潜む深刻な問題も顕在化しつつあり、中でも過労死は最大の問題だと言える。「若いころは命がけで稼ぎ、30〜40代になるとお金で命を救う」、そんな生活を送っている人も少なくない。どうしてそんなに必死で働き、残業するのか。その原因はいったいどこにあるのか。それは以下の5点に絞られると思う。
1.企業における「暗黙のルール」
一部の会社に存在する不文律、それは「上司や管理職が残業していたら、部下も残業するのは当たり前」ということ。定時退社の社員は白い目で見られる。そんな会社で、多くの人が無言のうちに残業を強いられている。
2.昇進・昇給
昇進・昇給と際限のない残業とは、深く関わりあっている。また、多くののホワイトカラーは物価や住宅価格の高騰に追われ、余裕ある生活のために一生懸命がんばっている。そのために必要なのが、膨大な業務量をこなすこと。毎日、ぜんまいじかけの器械のように働き続ける。
3.業務の非効率
毎日忙しそうに見えるが、何に忙しいのか、よくわかっていない人もいるだろう。午前中にはじめた仕事が退勤時間になってもまだ完了できない。同僚は相次いで退勤していくが、自分だけが残されて残業することになる。「ハケンの品格」という日本のドラマが頭に浮かんだ。ヒロインは、残業を一切しない主義。それを貫くには、効率向上の努力が大前提ではないだろうか。
4.伝統的価値観の影響
周囲ではいまだに“残業光栄”という認識が根強く存在している。一定の仕事量をこなしさえすれば業務時間を固定せず、また制限がないという制度の企業もある。自らの意思で出勤時間を延ばす社員は往々にしてよく評価されるので、そうではない社員まで残業せざるを得なくなってくる。
5.就職難、競争社会
就職難のこの時代、やっと見つけた仕事だから残業くらいは我慢しなければ、と考えている人もいれば、上司の評価を得るため、ライバルとの差別化を図るために必死に残業する人もいる。残業は厳しい競争社会の産物といっても過言ではないだろう。
次回は問題の解決方法について考えたい。(劉亭/24歳/女性/日系企業通訳)
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