中国・簡体字による「同化」を防げ、馬総統が「中華文化のナビゲーター」宣言―台湾

Record China    2011年6月17日(金) 13時9分

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15日、台湾で今月末に中国本土観光客の個人観光が解禁されるのを前に、馬英九総統は公的機関の文書やウェブサイトをすべて伝統の「繁体字」版で統一するよう通達を出した。写真は台湾の飲食店。

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2011年6月15日、台湾で今月末に中国本土観光客の個人観光が解禁されるのを前に、馬英九(マー・インジウ)総統は公的機関の文書やウェブサイトをすべて伝統の「繁体字」版で統一するよう通達を出した。16日付でシンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

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台湾総統府の範姜泰基・報道官は馬総統の意向として、「中華文化のナビゲーターとしての役割を保つため、公的機関のすべての文書やウェブサイトを繁体字版で統一する。世界中に繁体字の美しさを伝えたい」と述べた。これまで交通部観光局のウェブサイトには英語、日本語など6言語とともに中国が採用している「簡体字」版も掲載されていたが、これも直ちに削除する意向を示した。

中国本土観光客の個人観光が解禁されることで、台湾で簡体字の使用頻度が高まり、伝統の繁体字が廃れていくとの危惧を背景とする異例の通達となった。当局はすでに飲食店や商店など民間に「本土客用に簡体字のメニューや説明を提供する必要はない」と呼び掛けている。

同報道官は「台湾は繁体字を使用する人数が最も多い華人社会。本土客への観光を解禁して3年を超えるが、文字が読めないなどの問題は起きていない」とした上で、「本土客にとって異文化に触れる良い機会。せっかくの機会を奪うべきではない」と強調した。

これに対し、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の楊毅(ヤン・イー)報道官は同日の定例記者会見で、「両岸(中台)は同文同種。簡体字も繁体字もどちらも漢字の系列だ」とし、「双方は交流の利便性を図るため、なるべく距離を縮める努力をすべきだ」と述べた。(翻訳・編集/NN)

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