帰国か滞在継続か、子どもの教育に悩む在日中国人―日本

Record China    2011年6月11日(土) 7時18分

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9日、東日本大震災による影響で多くの在日中国人が子どもと帰国、あるいは子どもだけ帰国させているが、子どもの教育で悩みを持つ家庭が多いという。写真は3月16日、新潟の避難所で帰国までの時間を過ごす在日中国人。

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2011年6月9日、東日本大震災による福島原発事故の影響で多くの在日中国人が子どもとともに一時避難、あるいは子どもだけを避難させているが、帰国後しばらくすると子どもの教育に関する悩みを持つようになる家庭が多いという。日本の華字紙・中文導報が伝えた。

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子どもとともに中国へ帰国したある中国人夫婦は、子どもを現地の学校に行かせたところ、思いもよらなかった問題があることに気付いた。中にはそうした問題が原因で家庭が不和になることもあるという。

まず、子どもが中国語をうまく理解できないこと。日本で生まれ育った子どもは日常会話程度なら問題ないが、授業を受けるとなるとボキャブラリーが足りず、ストレスを感じるようになる。また、中国の学校の方が授業の進むペースが速く、言葉だけでなく学習内容でも他の子どもに追い付けず、ストレスを助長させているという。

勉強に追い付けるようにと子どもに家庭教師をつける親もいるが、それも結果的に子どものストレスを増やすことになり、学校が終わってからも気を緩めることができない。そして子どもは日本に帰りたいと思うようになり、今度は親のストレスが増すことになる。

子どもだけを帰国させた場合も、日本に残り仕事を続ける親の不安は尽きない。子どもが心配でたびたび帰国せざるを得なくなる。片親だけが子どもとともに帰国する夫婦もいるが、離れ離れで生活することで経済的な負担が増す。

こうした問題に対して、中国人の中には二つの見方があるという。一つは、日本は今のところ安全とは言い難く、子どもを帰国させるのは当然であり、子どもは適応力が高く、問題があっても時間が解決してくれるはずだという見方。また、日本は自然災害が多いことや、経済的にも先行きが不透明なこと、中国の教育水準も高くなったことなどから中国に帰国する選択肢は大いにあり、年を取ってから子どもの世話にもなりやすいという利点がある。

しかし、そうは言っても日本は環境が良く、医療面も充実しており、帰国は子どもにつらい思いをさせるだけでなく、経済的な負担も大きく、災害は一時的なものなのだから、必ずしも帰国が適切だとは言えないというのがもう一つの見方。帰国か滞在継続か、子どもの教育が家庭の新たな“火種”となっている。(翻訳・編集/岡田)

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