<東日本大震災>災害・安否確認情報で威力=存在感増す映像・インターネットメディア―中国でも威力

Record China    2011年4月18日(月) 6時15分

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死者、行方不明3万人近くに達する東日本大震災が起きてから5週間余。避難所に身を寄せる多くの被災者は今なお続く大きな余震に不安な日々を過ごしているが、災害・安否情報でインターネットメディアが威力を発揮している。写真は東京電力本社。

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死者、行方不明3万人近くに達する東日本大震災(3月11日)が起きてから1カ月余。避難所に身を寄せる多くの被災者は今なお続く大きな余震に不安な日々を過ごしているが、災害・安否情報でインターネットメディアが威力を発揮している。

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人気を集めているのは、被災者の安否情報確認サイト。グーグル社がんNHKと提携して行っているパーソンファインダーなどが代表格だ。数十万人の個人情報を搭載する同ファインダーでは探したい名前を住所と一緒に入力すると、家族や被災者の安否を瞬時に確認できる。輪転機や輸送手段に大きな損害を被った既存の新聞メディアなどが新聞の宅配に苦闘する中で、存在感を増している。

早稲田大大学院の藤代裕之非常勤講師(NTTレゾナント編集長)は「インターネット系メディアが注目され出したのは、中越地震(2006年5月)以降。情報量が豊富だし、しかも直ぐに確認できる」と、その意義を強調。「社会的に認知されたソーシャルメディアとして今後発展していく」と指摘する。

これに対し、地元ブロック紙の河北新報は紙面をPDFでネット公開、また「ツイッター」を通して生活情報を発信している。紙面情報のインターネット展開に消極的だった既存メディアとしては異例の取り組みだ。NHKはオンラインサイトのトップページにグーグルの安否情報検索サイトを埋め込んでいる。また、岩手県は「いわて防災情報ポータル」にグーグルの大震災特設サイトへのリンクを張って被災地向け生活、交通、義援金受け付け情報などを提供している。

今回の大震災に絡んで野村総合研究所が実施した報道媒体別の信頼度調査では、政府・自治体の情報の信頼度が低下(29%減)したのに対し、NHK(81%増)やポータルサイト(43%増)の評価が上昇している。東日本大震災では、三陸海岸や田畑を襲う巨大な津波を映した3月11日の映像が日本のお茶の間のみならず世界に同時中継され、大きな衝撃を与えた。福島第一原発の放射能漏れでは、生々しい建屋爆発と破壊された建物などの映像が繰り返し流れ、世界の視聴者に衝撃を与えた。

その後も、英BBC、米CNNはもちろん、中国でも中央電視台(CCTV)が連日、トップニュースで隣国の大震災ニュースを伝えた。特にインターネット人口が5億人に増大した中国ではWEB上の写真や動画が一般国民の同情を誘ったという。

藤代氏は「新聞の活字では伝えられないリアルな動画、それも個人が携帯電話で撮った現場の映像などが決定的な役割を果たした。今回の大災害は報道機関に情報発信ツールとしてのインターネットの威力と重要性を再認識させている」と話している。(取材・編集/RN)

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