中国移住にメリットなし、香港人の「Uターンラッシュ」始まる=物価高・香港ドル安で―中国

Record China    2011年2月18日(金) 13時2分

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16日、物価安を背景に中国本土へ移住していった香港人たちの「Uターンラッシュ」が昨年下半期よりひそかに始まっている。急激な物価高と、止まらない香港ドル安が背景にあるという。写真は10年4月、中国広東省へ向かう香港人たちでごったがえす鉄道駅。

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2011年2月16日、物価安を背景に中国本土へ移住していった香港人たちの「Uターンラッシュ」が昨年下半期よりひそかに始まっている。急激な物価高と、止まらない香港ドル安が背景にあるという。新華社が伝えた。

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香港で働き、その貯蓄で物価の安い中国へ。そんな悠々自適の生活を送れる時代は終わりに近づいているようだ。正確な統計は出ていないものの、香港メディアの報道によると、中国本土で就業していた香港人は09年時点で21万8000人。それが昨年には18万人と、推算では3万人減少した。この3万人は本土での生活をあきらめ、香港へ帰ったものと考えられる。

例えば、月収1万5000香港ドル(約16万円)のトラック運転手のケース。8年前に妻子を帯同して香港に隣接する広東省深セン市に移住した。子供は毎日、越境して香港の学校へ通っている。移住した当初は100香港ドルを換金すると116人民元だったが、現在は85人民元へと落ち込んだ。お得感がないどころか、むしろ損失である。物価そのものも、品物によっては香港の2〜3割高となった今、香港へ帰ることを真剣に考え始めている。深セン市に住居を構え、香港へ通勤する香港人も多いが、近ごろでは同地で生活するメリットが薄れ、家を手放して香港へ帰る者も多いという。もし決断が遅れれば、家の売却額は購入時を下回るおそれもあり、「損さえしなければいくらでもいい」と売却を急ぐ人の声も聞かれた。

こうした「Uターン組」は50歳以上の世代が多い。老後を中国本土で過ごそうと移っていった高齢者たちが貯蓄を使い果たし、最後は香港に帰って政府の生活保護を受けるというケースが後を絶たない。香港工会聯合会の調べでは、こうした相談案件は08年には90件、今年は200件を超えるのではと考えられている。(翻訳・編集/愛玉)

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