<在日中国人のブログ>日本語と福建語の発音はなぜ似ているのか?

Record China    2011年2月10日(木) 13時37分

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5日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健氏は、「日本語と福建語の発音はなぜ似ているのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。資料写真。

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2011年2月5日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健(こう・けん)氏は、「日本語と福建語の発音はなぜ似ているのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。

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日本人の口から初めて日本語を聞いた時、福建語に良く似ていると感じた。「世界」「人類」「仏教」「気」「家」など福建語と同じ発音の単語も多い。1から10までの数え方もほぼ同じだ。日本語と福建語で似ている言葉を書き出せと言われれば、用紙数枚分は書ける自信がある。

では、なぜ日本語と福建語の発音は似ているのか?筆者は日本語を習い始めたばかりの頃、単に福建からの移民が多いからだと思っていた。ところが、調べていくうちにそうではないことが分かった。それは、仏教と「呉音」と呼ばれる中国南方系の言葉が中国から朝鮮半島を経由して日本に入って来たことと関係する。

福建語と呉音にはどんな関係があるのか?漢代(BC206年〜220年)以降、福建に大量に移住してきた葉一族(福建人の祖先)が呉音を話していたと言われている。そして、福建人の保守的な性質が幸いし、呉音をもとにした福建語は今日まで脈々と受け継がれてきた。日本に仏教が伝来した当時、経典は呉音で読まれていた。日本人は経典を読むことによって呉音をマスターしたのだ。

「古事記」と「日本書紀」の記載によると、4世紀に百済王室は日本の朝廷の招きを受け、学者の王仁(わに)を日本に派遣している。その際、「論語」10巻と「千字文」が持ち込まれた。王仁は応神天皇の皇子、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)の師となり、儒教と漢字を教えた。こうして日本に正式に漢字が伝わり、日本人も漢字を使うようになっていった。

日本語の音読みには呉音のほか、漢音、唐宋音の3種類ある。漢音は奈良時代後期から平安時代の初めごろまでに遣隋使や遣唐使、留学僧などにより伝わったもので、唐音は鎌倉時代以降に伝わったもの。中国は王朝や地方によって言葉が大きく変わるため、中国から漢字を学んだ日本人は何度も異なる読み方を学ぶ羽目になったようだ。(翻訳・編集/NN)

●孔健(こう・けん)

孔子の直系第75代目の子孫で、孔子研究家、日中関係評論家。山東大学日本語学科を卒業、1985年に来日。96年、チャイニーズドラゴン新聞を創刊。NPO法人日中経済貿易促進協会理事長などさまざまな日中関連の機関で代表を務める。「日本人は永遠に中国人を理解できない」「日本との戦争は避けられない」など著書多数。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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