Record China 2011年2月1日(火) 18時38分
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1月28日、岩田一政日本経済研究センター理事長は日本記者クラブで講演し、購買力平価で表示した実質GDPでみると、中国の経済規模は既に2010年に米国を追い抜いたとの米学説を紹介した。
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2011年1月28日、岩田一政日本経済研究センター理事長(元日本銀行副総裁)は日本記者クラブで講演し、購買力平価で表示した実質GDPでみると、中国の経済規模は、既に2010年に米国を追い抜いた、との米学説を紹介した。さらに、2019年の時点で世界経済は、大きな順に中国、米国、インド、日本、ドイツの5カ国によって形成されるとの米大学教授の予測を引用。「新G5の中にアジアは3カ国も入っており、日本にとってとても有利な条件だ。アジアは世界経済の6割を占めるようになり、アジア太平洋地域でのより深い統合を実現することが日本の『失われた20年』からの脱却のカギとなる」と強調した。
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岩田理事長の講演要旨は次の通り。
一、市場為替レートで換算した名目GDPで2010年に中国が日本を上回るかどうかが内外のメディアの話題になったが、米ピーターソン国際経済研究所のスブラマニアン研究員は、2月に改定予定の世銀の購買力平価を用い、最近5年間の人民元の実質為替レートの上昇幅が15%程度であることなどを考慮すると、既に中国は、2010年に米国を追い抜いた、としている。
一、今年1月の全米経済学会でジョルゲンソン・ハーバード大学教授は、2019年の世界経済は、大きな順に中国、米国、インド、日本、ドイツの5カ国によって形成されると予測した。この新たなG5体制に、中国、インド、日本のアジア3カ国が含まれていることや、中国が米国を、インドが日本を追い抜くことは注目に値する。アジアは世界経済の6割を占める見通しで、アジア太平洋地域のより深い統合を実現することが日本にとって『失われた20年』からの脱却のカギとなる。
一、米歴史家のマディソンは、紀元ゼロ年から現代に至る世界の実質GDPの計測を初めて行った。その地域別配分をみると、アジアは紀元ゼロ年から1820年に至るまで、世界のGDPの半分以上を占有。特に中国は、10世紀から15世紀にかけては、経済規模、政治的領土、航海術において世界を先導していた。(取材・編集/HY)
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