厳冬の夏河、チベット人の聖地への旅―甘粛省

Record China    2007年1月5日(金) 22時46分

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甘粛省甘南チベット族自治州の夏河県は、ゲルク派(黄帽派)6大寺院のひとつ、ラプラン寺があることで知られる。夏には観光客で賑わうこの小さな町も、真冬の現在は巡礼に訪れるチベット人がかもし出す、落ち着いた空気に包まれている。

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2007年1月5日、甘粛(かんしゅく)省甘南チベット族自治州の夏河(かが)県は、省都・蘭州市の南約260kmに位置する標高2900mの町だ。この町が小さいにもかかわらず常に賑わっている理由は、ここにチベットのゲルク派(黄帽派)6大寺院のひとつ、ラプラン寺があるためだ。街中の広大な区域が寺院の敷地となっており、寺の荘厳な建物や僧坊の質素な土製の家屋が並んでいる。その間をえんじ色の僧衣をまとったチベット仏教僧が、大勢歩き過ぎていく。

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ここでは各地から巡礼に訪れたチベット人たちが、真摯な祈りを捧げる姿を常に目にすることができる。彼らは寺院の周囲にとりつけられた、マニ車という経典が入った筒状の車をまわしつつ、時計回りに寺院の周囲を巡って歩く。時には「五体投地」といわれる、両手、両膝、額という身体の5つの部分を地に付けて平伏す礼拝の方法で、非常に長い時間をかけて、体中をほこりだらけにしながら進んでいく人もいる。

夏河を訪れる観光客は、たいていが夏や春・秋などの気候のよい頃を選ぶ。寒さが厳しい冬の夏河を訪れるには、少々勇気がいるかもしれない。しかしこんな時期だからこそ、この街の普段の姿を見ることができ、今も昔もあまり代わらぬチベットの人々の暮らしに、思いを馳せやすくなる。

近年は道路事情もよくなり、夏河には蘭州からバスで5時間程度で行けるようになった。このようにアクセスしやすく、チベット自治区に行く際取得が必須となっている入域許可も必要ない。それでも訪れてみれば、チベット色濃厚な独特の雰囲気と、抜けるような空の青さがあなたを魅了してやまないことだろう。シルクロードやチベット鉄道でラサを目指す前に、ちょっと立ち寄ってみてはいかが。

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