2010年12月28日、米フォーブス誌発表の統計によると、2010年、中国人の国外への移民により、中国国内の大量の個人資産が国外へ流出しているという。米華字メディア・多維財経が伝えた。

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記事によると、2010年末までに、中国の運用可能な個人資産総額は100兆元（約1229兆円）近くに達し、1000万ドル以上の資産を保有する富豪が38万3000人に上った。中国の不動産価格が10年近く上昇を続けていることで、1000万ドル以上の資産保有者の11．6％が不動産関係で財を成した。

中国国内における1000万ドル以上の資産保有者の数は、07年には28万7000人だったが、金融危機の影響で08年には24万8000人に減少。09年は金融危機を脱したことで危機前の水準を超え33万1000人となっていた。その大部分が貿易業、製造業など「世界の工場」の地位の恩恵を受ける形で財を成したが、金融業出身者も多い。

中国の富豪の投資先は、金融危機により分散傾向が顕著になった。40．8％が少なくとも3つの投資先をもっているが、不動産と株式がそれぞれ74．4％と68．2％を占め、人気の投資先となっている。ただ、投資規模の拡大とともに不動産投資の比率が低下する傾向がある。

記事によると、最近、中国の富豪の間で私募ファンドがより注目を集めている。個人資産の膨張を、株式や債券、通常のファンドなどでは消化しきれなくなったことが主因だと記事は分析。また、富豪の資産の国外流出も顕著になっている。米国とカナダに限っても、09年に中国人の投資移民により流出した資産は80億元（約983億円）に上る。（翻訳・編集/津野尾）