中国孤立化に失敗、米国の対アジア戦略は誤り―シンガポール紙

Record China    2010年12月25日(土) 8時34分

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21日、シンガポール紙は、「米国が“対抗”という手段を用いてアジアに関わるのは誤りだ」とする記事を掲載した。これは具体的には米国の対中姿勢を指しているものだが、その代償は大きく、アジアの平和的発展にも逆行し、紛争の激化を招くとしている。資料写真。

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2010年12月21日、シンガポール紙・聯合早報は、「米国が“対抗”という手段を用いてアジアに関わるのは誤りだ」とする記事を掲載した。これは具体的には米国の対中姿勢を指しているものだが、その代償は大きく、アジアの平和的発展にも逆行し、紛争の激化を招くとしている。

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米国の対アジア政策には2つの選択肢がある。1つは平和的姿勢、もう1つは対戦姿勢だ。いずれもその影響、結果、代償が異なる。

米国がアジア情勢に介入することについて、多くのアジアの国家は反対はしていない。ほとんどの国が経済的に米国と相互依存の関係にあり、また、米国の民主制を手本としており、さらには、アジアの大国・中国の脅威が及ぼす地域情勢の変化について、米国の助けを望んでもいる。アジアは経済体としては世界で最も活況を呈している地域だが、政情は不安定。国や民族・文化が多様で、その一体化は難しい。だからこそ、米国の介入も許している。もちろんそれは、協力的かつ友好的なものであることを前提にだ。

しかし、現状の米国がとっている姿勢は、「中国封じ込め」という好戦的なもの。中国の軍拡政策を強調し、その脅威論を煽ることによって周辺国との領土問題をエスカレートさせ、中国孤立化を図っている。

結果、アジアの周辺国家を団結させることに成功した米国ではあるが、彼らは中国との対立を望んでいるわけではない。中国は脅威であると同時に、大切な輸出相手国でもあるからだ。また、中国は米国との対峙を避け、EUやロシア、新興国家との関係を強化することによって国際社会からの孤立を免れた。米国の対アジア戦略は、誤りだったのである。

1つの国家が世界のトップに立つには2つの方法がある。1つは自国の発展を通じて他国の尊敬を集めること。もう1つは、圧力と支配で他国の上に立つこと。米国はかつて前者の方法で世界のリーダーになることに成功した。しかし現在の米国は、冷戦時代のような進攻主義に傾いているきらいがある。世界最大規模の軍事投入を行っても、自国の安全や世界の平和を勝ち取れていない現実。米国が方向転換を行わなければ、世界とアジアの安定はないだろう。(翻訳・編集/愛玉)

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