英キャメロン首相が北京大で講演、胸につけたケシの花が「アヘン戦争を想起」と問題に―香港メディア

Record China    2010年11月12日(金) 12時24分

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10日、英キャメロン首相が北京大学で講演を行い、中国人初のノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏について言及するかが注目された。また、登壇時に胸につけていたケシの花が「アヘン戦争を想起させる」と物議をかもした。

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2010年11月10日、就任後初訪中を果たした英キャメロン首相が北京大学で講演を行い、中国の経済発展に賛辞を送るとともに「世界経済の不均衡是正に協力すべき」と指摘した。なお、同首相の訪中は、中国の人権活動家・劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏が中国人として初のノーベル平和賞を受賞して以来、欧米国の首脳としては初めてとあり、劉氏の話題に言及するかが注目されていた。香港・明報の報道をシンガポール・聯合早報が伝えた。

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講演内容のほとんどは経済に関するものだった。中国の経済面での発展が欧州各国にとっては脅威ではなく、歓迎すべきものと位置付けたうえで、市場開放や通貨問題などを含めた世界経済への貢献を求めた。さらに、「近年の中国経済における自由発展は中国自身だけでなく、世界に大きな利益をもたらした。こうした経済の振興が、政治的開放にもつながることを望む。社会の繁栄と安定を確約するには、経済と政治を等しく発展させる必要があると固く信じるからだ」とした。

一方、中国の内政問題や人権問題についての言及は控えめだった。英紙・タイムズの報道によると講演の前日である9日夜、キャメロン首相は晩さん会の席で温家宝(おん・かほう)中国首相に対し、劉暁波氏の問題を持ち出した。その後、中国側から「公共の場で個別かつ具体的事件に関する発言を控えるように」との要求があったという。しかし講演では、英国の法治と言論の自由が自国の強化と発展に大きく寄与したことを引き合いに出し、「中国には政治的開放と自由が必要」と指摘した。これに対し、北京大の在学生が「欧米諸国の首脳はなぜ中国にこうした説教ばかりするのか?」と投げかける場面も。これに対し同首相は、「これは単なる講演だ。説教などではない」と反駁した。

英国訪中団が今月11日の第一次世界大戦終戦92周年を記念して、胸にケシの花をつけていたことも、中国国内で問題となった。英国でケシの花は戦死者追悼の象徴だが、これが中国側では「アヘン戦争を想起されるもの」として不快に受け止めた。しかし、キャメロン首相は中国側の制止を拒み、この日、赤いケシの花をつけて登壇した。(翻訳・編集/愛玉)

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